株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。


 アメリカで長期金利の上昇を理由に株価が下げて、株式市場も動揺しはじめました。


 報道を見ていると、リーマンショック時になぞらえて株価の下落幅を金額で言っているものを見かけます。


 1万円から1000円下がるのと、2万円から1000円下がるのでは、%で見たとき、それぞれ10%と5%です。


 2つの間には違いがあるはずなのに、同列に論じるのは明らかにおかしいです。


 センセーショナルに報じたいのか、それとも他に意図があるのか、あるいはそもそも考えてもいないのか、分かりませんが、投資している身としては少し冷静になる必要ありと考えます。


 日本市場は2015年半ばからカッコンと下落に見舞われましたので、またかって感じもあります。


 前回は下落の初期に買い始めたので、今回は半年くらい様子を眺めて、それからどうしようか考えようかなと。


 あんまりせかせかしても、いいことはないですからね。


 アメリカ市場は、確かに割高だったと思います。(と言っても、売るほどでもないかなと思っていましたが)


 長期金利が上昇していくなら、割高感は大きくなるでしょうし、企業の貸借対照表に載っている負債の負担が業績にも悪影響を及ぼし始めるでしょう。


 それが日本市場にも影響して株価が大きく調整するなら、買いのチャンス到来です。






 ところで、金利が上昇したとき、株式投資をどうすればいいのでしょうか。


 学んできたところでは、どうもしなくていい、です。


 基本的に優良な事業に投資している場合、その事業のもたらすリターンは長期的に明確に債券投資(国債など手堅い債券)のリターンを上回ります。


 なぜなら、そのように社会の仕組みが整えられているからです。


 債券投資が株式投資を上回るのは、中央銀行が人為的に強烈な引き締めを行って金利を上昇させている場合で、アメリカでは1980年代にボルカーという中央銀行総裁が、インフレ抑制のために引き締めを行ったときだけ。


 バフェットお師匠の手紙にも、そう書かれていたと思います。


 金利上昇で会社の社債等の負債の負担が重くなると言っても、優良事業の場合、自己資本比率が高く、負債そのものがあまりありません。


 自己資本比率が高くて、ROE(自己資本利益率)の高い投資対象を見つけて投資しなさい、という明確かつ単純な教えは、いかなる経済状況においても妥当する普遍的な法則なのです。


 もっとも、株価が高すぎて、どう考えても債券投資の方がいいよねって時もあります。


 日本では、1980年代後半のバブル期がそれに該当するでしょう。


 その時は、株式市場から撤退して普通に金利を受け取っておけばいいだけの話です。


 今のところ、そういう状況には程遠いのではないでしょうか。




 2018年1月26日終値ベース、時価総額1000億円以上の今期予想高配当利回りランキング。(SBI証券のスクリーニング検索による)


1  日産自動車           4・48 ◯ (11・0)
2  SANKYO          4・34 
3  あおぞら銀行          4・12 ◯ (10・28)
4  中国電力            4・03
5  青山商事            3・97
6  SUBARU          3・91 ◯ (14・19)
7  日本たばこ産業         3・83 ◯ (16・37)
8  日本郵政            3・78
9  平和              3・78
10 キヤノン            3・74
  

11 双葉電子工業          3・66
12 松井証券            3・66 ◯ (11・61)
13 NTTドコモ          3・65 ◯ (13・38)
14 みずほFG           3・57
15 池田泉州HD          3・56
16 積水ハウス           3・50 ◯ (11・60)
17 スカパーJSATHD      3・49
18 ローソン            3・46 ◯ (12・19)
19 東海東京FHD         3・44 ◯ (14・16)
20 大和証券G本社         3・43


21 リョーサン           3・43
22 MS&ADインシュランスGHD 3・38
23 奥村組             3・33
24 ゆうちょ銀行          3・27
25 伊藤忠商事           3・20 ◯ (16・65)
26 KDDI            3・19 ◯ (15・90)
27 東洋インキSCHD       3・18
28 三井住友FG          3・17
29 アダストリア          3・13
30 沖電気工業           3・10


※ROE10%以上の企業は末尾に○印 カッコ内はROEの実際の数値(単位:%)


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 先月ビットコインについてチラと書きましたが、1ヶ月そこらでもう下落しちゃいました。


 過熱気味だとは思っていましたが、こんなに早く下落するとは、ちょっと驚き。


 あらためて価値と価格について、考えさせられる事例です。


 価格は簡単で、自分が支払うものです。


 しかし、価値については、なかなか難しいですね。


 資本主義について考察するNHKの番組でも、経済学者さんが同じことを仰ってました。


 思うに、価値はその物が本来持つ性質に加えて、それぞれの個人の効用、支払い能力によっても大きく左右されるものなのでしょう。


 そこを考えずに、価格の動きだけを見て投資しようとすると、痛い目にあうことになるのです。


 では、価値をどう捉えればいいのでしょうか。


 個人的には、そのものを購入して、保有を続ける場合に得られるもの、それこそが価値の正体ではないかと思います。


 転売を前提にしていないのがポイントです。


 したがって、買った直後から価格が気になって仕方ないというのは、価値を見ていない明確な証拠でしょう。


 投資をする場合に、このことに思いを致せば、そうそう手痛い目には合わないのではないかと思います。


 一応、売買するための市場はあるんだけど、それは脇において、買った後ずっと保有し続けたとする。


 それで自分は何が得られるのか。


 もし、そこで何も得られないのであれば、それは単に価格の動きに心が動かされただけの投機的行動です。


 ひるがえって、貨幣に価値はあるのでしょうか。


 もし価値がないなら、その延長線上にあるビットコインを筆頭とする仮想通貨に価値があるとする根拠はなんでしょう。


 手元にある帝政ローマのデナリウス銀貨や帝政ロシアのルーブル紙幣を見ながら、書きたれてみました。


(↑ お前も貨幣を持っとるやないけ!)


 古代ローマや日露戦争に思いを寄せて、歴史のロマンに浸れるんだよぉ。


 僕には、それが価値なんだよぉ。


(↑ おそらく、一般的には理解されがたい価値ですな。)



 2006年からの指数の推移(12月末、四季報参照)


      日経平均株価(円) 前年比(%) TOPIX(ポイント) 前年比(%)
2006  17225・83         1681・07
2007  15307・78  ー11・1  1475・68   ー12・2
2008   8859・56  ー42・1   859・24   ー41・8
2009  10546・44   19・0   907・59     5・6
2010  10228・92   ー3・0   898・80    ー0・1
2011   8455・35  ー17・3   728・61   ー18・9
2012  10395・18   22・9   859・80    18・0
2013  16291・31   56・7  1302・29    51・5
2014  17450・77    7・1  1407・51     8・1
2015  19033・71    9・1  1547・30     9・9
2016  19114・37    0・4  1518・61    ー1・9
2017  22764・94   19・1  1817・56    19・7


 仮に金融危機前の2006年末に、日経平均連動のETFを買っていたとしても、32・2%、TOPIXでも8・1%のリターンが得られています。


(*追記 もちろん正確には、微々たるものでしょうが、ETFの手数料と買付手数料がかかります。)


 ちなみに、これは配当を含めていない数字で、配当を含めるともっと成績が上がります。


 TOPIX配当込指数というのがあって、東証で公表していたんですが、途中でしなくなって、今年見てみたら単年のデータはありました。


 2017年末で2645・77ポイントで、前年比22・23%という数字が出ていました。


 公表していた2008年末の配当込指数が、1037・53ポイントです。


 2009年末1116・60ポイント。


 2010年末1127・33ポイント。


 2011年末935・71ポイント。


 2012年末だと、1130・87ポイントと自分のメモに記録していました。


 途中のデータが抜けていますが、配当込でのおおよその成績が分かるでしょう。


 特に、2008年から2009年にかけては、全く未来が見通せない状況でした。


 しかし、結果はご覧の通り。


 下がった時に、最悪でも持ち続けることの重要性が分かります。


 できれば買い増しがいいですね。


 残念ながら、今後も株価下落に見舞われると思いますが、最悪の金融危機でもこうなったということは、その都度思い出してみるといいでしょう。


 大恐慌の時のアメリカのダウ平均なんかも、見ておくといい感じです。


 買う勇気が出るんじゃないでしょうか・・・多分。



 なんだかんだで長期投資を始めてから10年経ってしまいました。


 金融危機で足を引っ張られましたが、その後は東日本大震災もくぐり抜けて成長が続いています。


 長期投資ってどうなのって思われるでしょうが、はっきり申し上げて簡単で楽です。


 金融危機後の回復過程では、指数連動型の投信やETFを保有しているだけで結構な成績になっていると思います。


 何も勉強しない、情報仕入れない、株の売買しない、買って持ってるだけでです。


 30年前の巨大バブル崩壊の影響を払拭して、良い循環に入っているのではないでしょうか。


 とはいえ、好事魔多し。


 いつ何があるかは分からないので、気持ちの準備だけはして今年も投資していくつもりです。


 それでは今年もよろしくお願いします。