ヨーロッパ信用不安に加えて、アメリカの雇用指標も芳しからず。
当面、ごたごたとするかもしれない。
日経平均9000円台を割るまでは、動かずに様子見の予定。
上がって困らないだけのポートフォリオは作っているつもり。
バフェットじっちゃま風に言うなら、日経1万円なら債券より株式を好む、だ。
下がりよったら、今3月期の配当も合わせて、ちょこまかと撃ち込むことにしている。
『さよなら!僕らのソニー』という本が以前から気になっていて、ようやく読むことができた。
若干、読むのを避けていた面もなきにしもあらず。
もうダメなのは分かっているのに、これ以上知ってもねぇ。
さあ、恐いもの見たさもあって読んでみたらば………
ぐわわわわわ!
うごごごごごごご!
ぎえええええええええ!
………………絶句。
著者の立石さんには大いに感謝したい。
そして、すべての投資家さんにも読んで頂きたい良書であると、お勧めしておきたい。
ダメ経営の全てがここにある。
今まで読んできた経営書、投資本、その他諸々、この1冊に全て凝縮したかのような読後感。
これこそ、ダメ経営の具体例そのものだ。
そして、この企業を持ち続ける僕は、ダメ投資家さんなのよ~。orz
読んでみて、ソニー君の転換点は、米コロンビア・ピクチャーズの買収にあるのではとの想いを強くした。
本業から外れ、利益を生み出しているわけでもないアメリカの企業を、高値で買収。
しかも、経営立て直しのために送り込むべきトップマネジメントが、ソニー本体に存在していないのに。
また、ハード事業からソフト事業への進出は、その後の迷走の原因ではなかったか。
結果として、自社の強みを忘れ、ソニーの将来よりも自分の地位や報酬に興味を持つCEOに経営を任せることになり、輝きを失ってしまった。
問題はハードかソフトかではなく、自社の強み、自社がやりたいこと、やるべきこと、社会から要求されていることが何なのか、ではなかっただろうか。
あくまで個人的な感想に過ぎないのだけれど、ソニー君がアメリカで「スパイダーマン」をヒットさせたからといって、嬉しくもなんともない。
金融や保険の事業で稼いだからといって、そんなん他の企業にでもできるじゃないかとの思いしかない。
それがいつの間にやら本業のようになってもうて……。 orz
失われた経営規律を取り戻すのは、もはや不可能にも思えてくる。
優秀な技術者もたくさん失ったようだし。
しかも、よりによって中国や韓国の企業に行っちゃった人もいて、技術が流出しちゃったとか。
韓国勢の躍進も納得のいく話である。
今年の株主総会では、経営陣の去就に注目したい。
4年も連続して赤字を許し、2万人以上の職を奪った取締役会、ことによく事業を知りもしないで前会長の応援団として椅子をもらった社外取締役の面々が居座るなら、もはやこの企業に止まる理由はない。
この本によれば、1000万を超える額が年々この人たちに支払われていたという。
読んでいて本当に腹が立ち気分が悪くなる話だった。
おかしいおかしいと思っていたけど、本当におかしかったことを再確認させられた。
信頼できない人間が上層部に居残り続けるなら、僕も言わなければならない。
「さよなら!僕のソニー君」と。