株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 2011年3月25日終値ベース、時価総額1000億円以上の今期予想高配当利回りランキング。(SBI証券のスクリーニング検索による)


1  イーアクセス           5・18
2  エーザイ             4・85
3  日本オラクル           4・72
4  平和               4・67
5  武田薬品工業           4・55
6  日本製紙G本社          4・50
7  小野薬品工業           4・47
8  ローソン             4・26
9  オートバックスセブン       4・23
10 みずほFG            4・05

11 アステラス製薬          4・05
12 信金中央金庫           4・04
13 大東建託             4・00
14 東北電力             3・98
15 オンワードHD          3・93
16 パーク24            3・88
17 東燃ゼネラル           3・82
18 第一三共             3・75
19 NKSJホールディングス     3・74
20 三井住友FG           3・74

21 東京電力             3・55
22 イオンクレジットサービス     3・54
23 HOYA             3・53
24 伊藤忠テクノソリューションズ   3・51
25 リコー              3・50
26 凸版印刷             3・49
27 NTTドコモ           3・49
28 SANKYO           3・45
29 九州電力             3・42
30 日本郵船             3・42


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続き


 30位にキヤノン、31位に資生堂と、このブログで取り上げたことのある企業がすぐ下につけていました。


 普通株でないので検索にかかっていませんが、伊藤園の優先株が4%の半ば。


 こちらは震災でペットボトルの水が必要になるとの思惑で買われ、利回りはちょい下がり。


 思惑といえば、低位の建設株が復興需要で踊っているようです。


 こういう動きにつきあうのもいいのですが、引き際を間違えることもあります。


 こういう時こそ、「相場観」より「企業観」を持って臨むと良いのかなと思っています。


 投資を始めた頃は「相場観」が大事かなと思っていましたが、より大事なのは「企業観」の方です。


 「相場観」は、せいぜい長期的に買ってはいけない銘柄や短期的なトレンドの参考になる程度でした。


 実際、「相場観」で市場を見ると、株価や流行の後追いになってしまう場合がほとんどでしょう。


 むしろ、優れた事業や経営を見極める「企業観」の方が、長期投資においては決定的に大事であると考えます。


 両者の関係を端的に言えば、「相場観」で空いているところ、弱いところを探し、「企業観」で値下りを断固買っていくってな感じです。





 東京電力がランクインしています。


 株価はジェットコースターのような乱高下。


 投資家にとっての原発の安全余裕度とは、結局のところ、持たないことではないかという考えを抱かされた事故でした。


 現状、配当利回りランキングに入ってはいますが、損害賠償も控えていて、まずもって配当の維持というのはなさそうです。


 他にも配当を未定にしている企業があり、震災の影響で予想通りの配当とはならない企業もあるので、その点は注意が必要でしょう。


 ランキング内の日本製紙グループ本社は、期末配当予想を未定にしているようです。





 なお、本質的に収益力を備えた企業が、大きく売られて予想配当利回りが高くなっている場合、例え短期的に減配がなされたとしても、株価には既に織り込まれている場合がほとんどでしょう。


 この局面では、短期的な収益力の低下を無視し、将来の収益回復と復配や増配を狙って買っていくのが株価上昇と一石二鳥となり、正しいと考えています。


 「投資のプロ」の中にも、「業績が不透明だから買えない」とか「業績が下がったから企業価値も下がっており買えない」などということを語る人がいらっしゃいます。


 実際、リーマンショック後の混乱の中で、株価が下がって絶好の買い時であるにもかかわらず、このような意見を言うプロらしき人が散見されました。


 しかし、これは少なくとも長期投資家の考え方とは相容れないものです。


 株価が下がって買えないのなら、株価が上がった後しか買う機会はなく、まことにもって非効率かつ非合理的な考え方だと思います。


 長期投資家は常に企業の本質を見極めようとし、値下り時にその本質を買います。


 この本質的価値は、短期的な収益動向に振らされる、いわゆる「企業価値」算定とも異なるものであると考えています。


 一般的にバリュー投資と呼ばれる、時価総額(株価)が株主資本を大きく割り込んでいるような企業に投資する方法とも異なります。


 これらは全て企業の価値に着目した投資法ですが、形式的な数字を離れ、企業の本質や実質を見極めようとする点が異なるところです。


 最初の企業価値を算定する方法では、結局のところ、短期的な収益動向に振り回され、収益が短期的に落ち込んで「企業価値」が下がったときに「売る」という、最悪に不合理な行動を回避できません。


 また、企業の本質を見極めないで形式的な価値算定を行えば、破綻するような危険な事業を「割安」で買ったなどということにもなりかねません。


 2番目の株主資本に着目する方法でも、利益を生み出す良い事業と悪い事業の区別がおざなりになりがちです。


 株主資本を割り込んで売られていること自体、市場がその事業に将来性を見出せないことの裏返しであり、この点に対して「おかしい」という確信が無い場合、悪い事業を割安な値段で買うことになります。


 この場合、株主資本に対して資本コストを上回る高い利益を望むことはできず、長期的にはインフレも回避できないということになります。


 この投資手法では、破綻の危険も考慮しながら数多くの「割安」企業に分散投資をする必要があり、かつ、分散をした上で、材料が出て株価が跳ね上げた銘柄をタイミングよく売り放すという難しいことを強いられます。


(もともと事業内容に明るい展望がないため、破綻の危険があるうえ、どの銘柄に材料がでるかは不明確であり、できる限り広く網を張る必要があります。また、大抵の場合、上がった時に売らなければ、もとの古巣である低い株価に戻ってしまうのがオチでしょう。)


 バフェットじっちゃまが、「良い事業をフェアな値段で買いなさい」と言っているのは、以上のような理由によるものと考えています。


 そして、この投資法を理解して実践できるものの分かった投資家であれば、「自分が」投資すべき対象が意外と少ないことにもすぐに気付くはずです。


 この意味で、「分散投資は自分が何をやっているか分かっていない人のためのもの(バフェットじっちゃまのお言葉)」なのです。