株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 デフレ警戒警報発令中にまたまた気が早いですが、インフレ対応策を考えてみましょう。


 現在、商品市場にも資金が入り始めているようですし、刷り流したお金はお金そのものの価値を減少させます。


 お金の供給過剰でお金の価値が下がると言えば、なんとなく分かるでしょうか。


(金太郎氏も経済学の本やら長期投資の本やらで、なんとなく分かった気になっているにすぎません。w)


 それでインフレリスクを回避するにはどうするかなんですが、株式や不動産が良いというのは一般に言われていることです。


 物価上昇に伴い、企業の売上高や不動産の賃料が上昇するからですね。


 ここではもう少し踏み込んで考えてみます。


 インフレとなるとお金の価値がどんどん減少していきますから、債券に要求される利回りは上昇します。(債券価格は下落)


 そうでなければ、○年後に額面通りの金額と低い利回りでの利息を受け取っても、物価の上昇によってその金額での購買力は低くなってしまうからです。


(今、10万円で買える物が10年後に15万円になっているとしたら、10万円の債券を1%程度の利回りで買うでしょうか。デフレばかり経験しているので、インフレといわれてもピンとこないですが、金融危機の最中にガソリン価格が高騰したことを思い出してみると良いと思います。)


 このようにインフレリスクを回避する形で、債券の利回りは上昇します。


 さて、債券の利回りが5%に上昇しました。


 資本効率が5%程度の企業の株式、それも将来的に大きく業績が改善するという確信もない企業の株式をPER20倍(益回り5%)で買いたいと思いますか。


 恐らく、これがバフェットじいじの「5%程度の資本効率では投資は失敗に終わります」という言葉の意味ではないかと思います。


(悲しい事に日本企業を評した言葉です。)


 インフレによる通貨価値の目減りを補うことはできても、それを補った上で価値をさらに増やすところまでは至らず、投資の意味がないということです。


 さらに考えてみましょう。


 今度は、バフェットじいじの「インフレ期におけるのれんは金の卵を産むニワトリなのです」という言葉を思い出してみます。


 のれんというのは、企業の価格(株価)において純資産価格を超えている部分のことでした。


 つまり、株価純資産倍率1倍を越えて取引されている部分で、1株純資産が1万円の企業の株価が1万5千円で取引されていれば、5千円の部分がのれんです。


 ところで、のれんが発生するのはなぜでしょうか。


 将来の業績に対する期待もあるのでしょうが、合理的な理由はその事業の資本効率の高さにあると思います。


 資本効率が5%の企業を株価収益率20倍で買えば株価純資産倍率は1倍で、のれんの価値はゼロです。


 ところが、資本効率が15%の企業となると、同じ株価収益率20倍でも株価純資産倍率は3倍となり、大きなのれんの価値が生じます。


 つまり、高収益の企業でないと、本当の意味でのインフレリスクの回避にはならないよということではないかと思います。


 また、インフレの間、研究開発や設備投資を続けなければいけない事業は、この費用負担も大きくなるでしょう。


 言うまでもなく、研究開発や設備投資に必要な物資の値段が上がってしまうからです。


 バフェットじいじは、インフレ期にはメディア事業が優位にあると言っていました。


 実際、金融危機の最中に雑誌に出ていたバフェットじいじの2007年のポートフォリオを見ると、1位で大きな比率を占めていた企業はワシントンポスト。(比率は18%を超えていました。)


 では、メディア事業の特徴とは何でしょうか?







 バフェットじいじの投資は、多くの経験と研究、そして深い思考に基づくものですが、実際には恐ろしく簡略化されていると思います。


 実に単純明快な理屈に基づいて行われていると思うのです。


 何事も達人の域に到達すれば無駄な部分が無くなっていき、複雑難解に見えることをいとも簡単に行っているように見えます。


 バフェットじいじの投資も同じことなのでしょう。


 さて、以上を踏まえて、日本企業の中から似たような特徴を持つものを探してみます。


 その上で株価が相応の値段と言えるかどうかを見ます。(安ければ安いほどいいですね。)


 良いアイデアが浮かんだでしょうか。


株は配当金を狙ってTOPに戻る


続き


<付記>


 インフレには好景気のもとで進む良いインフレと、不景気なのに進行してしまう悪性のインフレとがあるようです。


 後者の場合、売上がそれほど伸びないのに債券価格が上昇し、企業債務の利回り負担も厳しくなってきます。


 つまり、有利子負債を多く抱える企業は、ここでも不利な立場に追い込まれることになります。


 長期投資で金太郎さんが感銘を受けた最も単純明快なバフェットじいじのアドバイスは、株主資本比率が高く(借金が少なく)資本効率の高い(高収益の)企業を探せというものです。


 どっちに転んでも増えるしかないような企業ということですね。


 さらに、悪性のインフレでも収益の落ちない事業というのも考えるべき点なのでしょう。