株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 救難信号の出ているS○Sですが、良い反省材料ですので色々と書き残しておきたいと思います。


 お陰さまで、民事再生法の勉強などもさせてもらっています。


 記事を書くネタを提供してもらって、かなりの有り難迷惑です。w







 さて、まずは1年前の2008年春の四季報からデータを拝借してみましょう。


 買った判断が著しくおかしかったのかどうか、少し振り返ってみます。







<時価総額> 124億円(10/31)


<財務>(百万円)
総資産       24313
株主持分      11013
株主持分比率    45・3%
資本金       7245
利益剰余金     1769
有利子負債     8390


<指標等>
ROE   18・6%   予18・3%
ROA    7・2%   予 8・3%


<キャッシュフロー>
営業CF   1188 (▲1539)
投資CF  ▲2087 ( ▲208)
財務CF   1144 ( 2222)
現金同等物  6121 ( 5876)


<業績>(百万円)
       売上高   経常利益  利益    1株益(円) 1株配(円)
連03・9  10831 ▲ 409 ▲1361 ▲73・8   0
連04・3変  8199   464   332  17・5   3
連05・3  21271  1965  1445  74・4  15
連06・3  13894 ▲1300 ▲1592 ▲74・0   0
連07・3  22033  1335  2091  91・5  25
連08・3予 23600  2060  2020  84・2  25
連09・3予 26600  2350  1600  66・7  25


<特色>
 半導体製造用の洗浄装置でトップシェア。脱フロン化にも対応。太陽電池製造装置も展開。


<改善>
 半導体洗浄装置は国内伸び悩むが、多槽式・300ミリ対応機種を軸に韓国・台湾向け伸長。太陽電池製造装置も寄与着実。液晶子会社非連結で採算改善。営業益伸長。子会社売却特損消える。09年3月期は太陽電池ライン一括販売貢献し続伸。


<参入>
 標準化実現の新洗浄装置を拡販強化。半導体の銅配線形成装置分野に参入、11年にも出荷し量産ラインへの採用狙う。







 四季報の予想には、涙が止まりません。www


 これからは、無視していきたいと思います。


 03年と06年に大きな損失を出しており、ここからも難しい事業であることがうかがえます。


 06年は売上高が激減していますが、今回も売上高が一気に激減しました。


 太陽電池という新ビジネスに賭けたのですが、市場が爆発する前に企業が爆発した格好です。


 ただ、株主持分比率はそんなに悪くないですね。


 まあ、この後、大赤字で一気にすっ飛ぶんですが。 (ToT)


 赤字の後で利益剰余金は少ない感じですが、現金もそれなりに抱えてますし、やはり今回の異常な落ち込みが主原因ですかね。


 あっという間に経営破綻に追い込まれましたから。


 ただ、半導体製造装置といえば、最大手は東京エレクトロン。


 その東京エレクトロンの株主持分比率は、70%はあったと思います。


 同社の配当性向は20%前後で、配当利回りもとても悪いですが、自社の事業の特徴をよく知って安全運転をしていたのがどちらかは一目瞭然です。


(S○Sの場合、08年3月期に減益で1株益が2・4円にもかかわらず、配当を12・5円も出していました。これでも07年の25円の半分に減配しているのですが、07年の1株益が91・5円と絶好調だったことから、誤った配当政策を選択し(好景気に浮かれて自社ビジネスの特徴を忘れた)、投資家にも過ったアナウンスを垂れ流した可能性が大きいです。)


 それから、悩ましいのがROEの高い数字。


 誰かさんは、ものの見事に引っ掛かりました。www


 配当政策も今から振り返ってみると、内部留保に回して負債を圧縮しておいた方が良かったんでしょうね。


 まあ、今回のような落ち込み方ですと、それでも市場に踏み止まっていられたかどうかは分かりませんが。


 それから、安定して配当がされているかというのも大事ですね。


 配当は現金の流出を伴いますから、少なくともそれだけの現金を調達してこないといけません。


 安定配当というのは、良い事業を見つける上で重要だなと再認識。


 因みに、20年減配のない企業として、信越化学と武田薬品が新聞で取り上げられていたと思います。


 さすがに優秀企業だけのことはありますね。(後者は手前味噌で恐縮です。w)


 最後のポイントは時価総額、あるいは資本金。


 特に難しい事業の場合、ある程度の企業規模は必要だなと痛感しています。


 また、新興企業については、魅力を感じて資金を振り向けることはあっても、1社に多くを張り込むべきではないと思っています。


 多少買って事業と経営を見ていますが、面白いものはあっても、残念ながら大手企業以上に確信を抱ける企業には、まだ出会えていません。


 ここだと思えるものが見つかれば、少し多く突っ込んでもいいかなと思っていますが、まだまだそれを判断するには経験不足もいいところ。w







 民事再生法は、現経営陣のもとで経営再建を図る手続きで、債権者のご温情にすがりつつなんとかかんとか事業を継続させてもらうことができるかもしれません。


 ただ、大幅な増資となると既存株主の持分は大きく毀損します。


 また、実質的には破綻しているのですから、何を行うにしろ株主より債権者の利益が優先されるのは当然でしょう。


 寛大な処置と優しいスポンサーの出現を待つばかりです。


 企業が民事再生手続きを申請しますと、株価は大暴落して売らせてもらえません。


 今回も発表後1日目がストップ安、2日目には既に100%近く下落していました。


 こうなってしまったら、まな板の上の鯉でふんぞり返って、ひたすら良いお裁きを待つしかないのかなって感じです。


 売るのもバカらしいですしね。


 完全破綻を免れ、少しでも持分が残るのなら、今後の経営は無借金で資本を厚~くしてやってもらいたいです。


 ファナック並みの安全運転が望ましいですね。







<付記>


 今回、破綻の原因が売上高の激減によるものであり、取引先や社会の信頼を損ねたことによるものでなかったことは1つの救いでしょうか。


 売るものがあって誠実な経営をしてくれさえすれば、一時悪くても周りの助けを借りて必ず復活できると思います。


 今後は手元資金の流出を防ぎ、時間と戦いながら債権者に再建計画を了承してもらい、再建への道筋をつけるタフな時間を過ごすことになりそうです。


 今後どうなるかは不透明ですが、また何か起きれば記事にしてみたいと思います。


 願わくは、企業が再生する過程と株主の権利の移り変わりについて、経験させてもらいたいところです。


 必ず帰ってこ~い!







<覚えておきたい偉大な先人のお言葉>


 ほとんど内容を知らず、特に確信を持つ理由もない企業に投資を広く分散させることでリスクを限定できると考えるのは誤りである。人間の知識と経験には明らかに限界がある。個人として完璧に理解したと思える企業は1度にせいぜい2、3社を超えることはまずない。


 ジョン・メイナード・ケインズ


 分散投資を行う場合でも、ケインズのこの言葉は肝に銘じておくべきです。手持ちの企業群の中から、自分自身が確信を抱いているものと、単に興味が出てお付き合いしてみたくなったもの、あるいは、単に応援してあげたいという気持ちで保有するものとは、厳格に区別をしておくべきです。資金を集中すべきは、もちろん、確信を抱いている企業です。







<さらに付記>


 2009年4月2日付の広報によると、スポンサー探しも破綻ちまちた。 (>_<)


 株券は紙切れです。 orz


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