株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 ファンダメンタル分析に基づいて株価が妥当、あるいは割安だと思ったら、思いっきり下落した。


 投資を始めると、必ずこの問題にぶち当たります。


 例えば、大きな赤字で株主資本が毀損しPBRでも割安でなくなったとか、予想1株利益が減少し割安なはずだったPERが割高になってしまったといった問題です。


 この他、企業業績はそれほど変わらないのに、もっと割安な値段がついてしまったという場合もあります。


 株価はおかしなことがあるということと、自分の買値に自信を持つこと、PERやPBRといった数字だけ見て判断してはダメということを長期投資の際にはよく気を付けておくといいと思います。


 以下、反省も含めていえば、長期投資のファンダメンタル分析とは、株価とは離れたところにあると考えています。


 それは、企業の「長期的特性」を見極めることでしょう。


 つまり、株価が割安だから買いだとか、割高だから買えないとか、そういった最初に株価を見る方法をとらないということです。


 では、最初に何を見るかというと、企業はどんなビジョンを持って将来に向かっているのか、企業業績は何によってどんな影響を受けるのか、好景気と不景気で違いが出るのか、良好な人間性を備えたリーダーに率いられているのか、従業員は優秀か、きちんと投下資本に見合った利益をあげていけるのか、どのような企業文化を育んでいるのか、などなど。


 挙げていけばたくさんありますが、何より、自分が魅力を感じることのできる事業であるのか、ということが一番大事だと思います。


 そうして是が非でも長期的にお付き合いをしたいという判断が出来てから、株価が相応の値付けかどうかを見ます。


 資本効率を見たり、株価収益率を見たりしますが、大抵の場合は、その時の状況に応じて相応の値付けになっているはずです。


 明らかに割安な企業を放置してくれるほどには、市場参加者は愚かではないです。
(恐怖心が高まると愚かな行動をとってしまいますが、時間が経てば必ず修正されます。)


 つまり、基本的にいつ買っても良いと思います。
(もっとも、好景気のときやPBRやPERが高いときほど警戒心を持って臨むべきでしょう。個人的にはどんなに魅力的でも、株価収益率が20倍を大きく超える企業には「二度と」投資したくありません。www)


 バフェットおじさんも、良いビジネスを買うのに何時にしようかなどとは考えないと仰っています。


 1つには、良いビジネスというものは普遍的な価値を持っており、時代を超えて好業績を続けられるからだと思います。


 また、もう1つには、好景気、不景気、個別の業績の好不調、波はあれども、その波がいつ来るかは不明確だからということもあるでしょう。
(例えば、イギリスでは16年ぶりの不況到来だそうです。)


 できれば、不景気あるいは不調の時に買いたいですが、良いビジネスであればそういったものを待つこと自体が大変な場合もあります。







 今回、取り上げたいのは、御縁がないので私自身は買っていないのですが、日本の誇る高収益企業のキヤノンです。
(さわかみファンドが買ってくれているので、間接的には保有していることになりますど。)


 なんと9期ぶりの減収減益ということで、不調を待っていたらズルズル何年も待たされていたというシャレにならない結果です。
(逆に言うと、何をどう分析しようが、この間は楽しくダンスを踊っていられたわけですね。)


 恐らく、減収減益前の予想数値で見て普通に割安と判断していたら、高い値段で買うことになったと思います。


 がっかりされている株主さんも多いかもしれません。


 しかしながら、ここで私が言いたいのは、キヤノンの「長期的特性」は何も変わっていないのではないかということです。


 暴落中はずっと自社株買いをやっていましたし、優秀な従業員も経営陣も変わりはないはず。


 大抵の会社ランキングでは毎回のように上位に顔を出し、数値だけを取り上げれば、数千社ある日本の上場企業の中でまず最初に投資を考えなければいけない企業ではないかと思います。


 この評価に変わりがないのであれば、株価が下がったというだけで売るのは、いかにももったいない話です。


 私に何がしかの御縁があって保有していたとしたら、問答無用で買い増し決行です。


 買い増しできなくても、辛抱して投資を続けるでしょう。


 株価で見るファンダメンタル分析は、その時々の状況によって変わるあやふやなものです。


 企業の長期的特性などはそっちのけで、株価が割安だから誰かが買ってくれるだろうとの淡い期待も多分に混じると思います。
(本当に割安な銘柄など、売買成立の時点ではほとんど存在しないにもかかわらず)


 状況が変わって、割安でなくなれば損切りしなければならないと考えるでしょうから、これまた腰の据わった投資などできません。


 結局のところ、捕まるアテのないチョウチョウを追いかけて、ふらふらすることになる可能性が高いのではないでしょうか。
(私、実際そうでしたから。w)


 反対に、企業の長期的特性とそれに対する確信に基づいて投資していれば、一時の値下りなどは屁でもないはずです。


 保有して、できたら買い増ししておけば、経営陣と従業員の皆さんが何とかしてくれると思います。


 ということで、長期投資では目先の株価なんか一切気にしなくていいというお話でした。


 ………いや、失礼、やっぱり株価は気にした方がいいです。


 「自分にとって」価値あるものが安くなっているなら、ちょっとでも買い増して保有比率を高めた方が賢明だからです。w







<覚えておきたい長期投資家の心得>


 どれほどの才能や努力をもってしても、時間をかけなければできないこともあります。一ヶ月に9人の女性を妊娠させることができても、一ヶ月で赤ん坊を作ることはできないのです。


 ウォーレン・バフェット


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