株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 ジョン・ボーグル氏の教えから、長期投資のリターンについて学んだことを書いておきます。


 長期投資のリターンとは、配当利回りに増益率と投機的リターンを加味したものだそうです。


 まず配当のリターンについて考えてみます。


 企業の今後10年間の1株利益と配当、そして取引価格が仮に現在と変わらなかったとすれば、リターンは配当金10年分だけです。(実際は10%の税金が引かれます。)


 例えば、配当利回り2%で株価が10000円なら、200円の配当金が10年分で2000円(税込1800円)のリターンとなります。


 増配があれば、当初の投下資金に対する利回りは増えます。


 減配だと、逆に減ります。


 配当金は手許に残るキャッシュであり、投資リターンの重要な部分を占めます。


 内部留保による再投資が効を奏し、配当性向(配当金の純利益に占める割合)が低い方が長期のリターン(増益率によるリターン)が高くなるというケースもあります。


 が、そのようなケースは優秀なCEOの存在があってこそのもので、内部留保が大きなリターンを生むことは一般的に少ないようです。


 バフェット氏はこれを見抜くために、株主資本利益率(ROE)の推移に注目しているのでしょう。


 内部留保により株主資本が上昇しても、それに見合っただけの利益を確保できない企業はROEが低いです。







 次に、企業の1株利益が1000円で株価15000円(PER15倍)で取引されているとしましょう。


 この企業が複利年率5%の増益を達成すると、10年後の1株利益は1629円です。


 10年後の株価は、PER15倍で24433円となります。


 配当金に加えて、9433円の株価上昇益が加わりました。(数字は細かいところまで出してますが、実際は取引価格に応じたものになります。また10%の税金がかかります。)


 これが増益率によるリターンです。


 無論、増益がなければ株価に大きな期待はできませんし、下手をすると減益の場合だって考えられます。


 以上の配当利回りと増益率が、長期投資のリターンの基本です。







 最後に投機的リターンというのは、当初PER15倍で買われていたものが、保有期間終了時において株式市場が好調なことにより高いPERで取引されたり、逆に市場が低調なために低いPERでしか取引されなかったりする場合のことです。


 当然、増益、増配でも保有期間終了時の株式市場が低調であれば、株価は低く取引されていますから、大きなリターンは望めません。


 逆に、減益、減配があっても、将来において株式市場が好調で高値で取引されていれば、そこそこのリターンをもたらしてくれることになります。


 この他、一時的な減益でPERが高い数字を刻んでしまった場合、将来的にはマイナスの投機リターンとなります。


 例えば、1株利益が100円で、1株株主資本が10000円の銘柄の株価が10000円の場合を考えてみましょう。


 PERは100倍ですが、5年後に1株利益が1000円に回復してもPER10倍の10000円で取引されている可能性があります。


 増益率は高いが、投機的リターンが低いため、トータルリターンが少ないという例ですね。







 以上をまとめてみましょう。


 ある銘柄の当初の配当利回りが2%で、向こう10年間の増益率が5%だったとすると、投資リターンは7%となります。


 10年間にPERが15倍から20倍へと33%上昇したなら、その上に年率約3%の投機リターンが加わることになります。


 2つのリターンを単純に合計すると、トータルリターンは10%です。


 実際には双方を掛け算するべきであり、1.07×1.03=1.1021と結果は多少違ってくるそうです。


 もっとも、投資の世界は将来の出来事に左右され不確実なので、この厳密さにはほとんど意味がなく、一般の投資家は単純に理解できるほうが重要だということです。







 株式投資のリターンは、おおよそこのような要素によって決定されるそうです。


 ボーグル氏は配当利回りの重要性を指摘し、キャッシュは偉大だと仰っています。


 僕の理解したところから結論を書きますと、「高い増益率を達成することのできる優秀な企業が、配当利回りの高くなる暴落や不景気、減益の時に、買って長期保有しておきましょう。」ということになります。


 長期投資の場合、不景気も減益も、場合によっては減配も、以前より値下がりのリスクを低下させ、増益の可能性を上昇させ、将来の投機リターンを大きくし、より良い値段で素晴らしい事業を買うことのできるチャンスなのです。


 日経新聞では、時価総額1000億円以上の高配当利回り銘柄を定期的に掲載しています。


 優秀な企業がこの中に入ることがあれば、迷わず買っておきたいと思っています。


 なお、配当利回りは非常に分かりやすい指標ですが、現在は増益率の方が長期的リターンに与える影響が大きいです。


 従って、配当利回りが低くても大きな増益を達成することができる企業を見つけられれば、そちらの方が投資リターンは大きくなるでしょう。


 ボーグル氏は、過去の水準と比較した配当利回りの低さを指摘し、株式が増益率に対する期待で買われることに違和感を感じているようです。(昔のアメリカの話ですが、配当利回りの平均が約5%とされていました。)


 真に高い増益率を達成できる企業であれば、配当利回りが低いことは気にしなくても良いと思います。


 でも、期待だけで買い上げられ配当利回りが低くなっている可能性もあり、判断が難しいでしょうね。


 不確実な投資の世界ですが、お買い物の大原則「価値ある良いものを安く」を念頭においておけばよいのではないでしょうか。


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