このブログで何度も取り上げてきたウォーレン・バフェット氏。
投資成績も素晴らしいですが、そんな目先のちっぽけなことよりも人柄と投資哲学、見識に惚れ惚れさせられます。
そのバフェットさんが経営するのが、バークシャー社。(BERKSHIRE HATHAWAY INC.)
アメリカで上場しています。
時価総額でも、トヨタ自動車に匹敵する大企業です。
同社の株式はAとBに分かれており、Aは通常の株式、Bの方はAの30分の1の持分となっています。(A株の株価とB株の株価)
なんで2つに分けているかというと、理由の1つは、A株がシャレにならないくらい高くて、相続や遺産分割、贈与に支障が生じるからです。
A株の保有者はB株へ変更してもらい、30分割された持分を分配すればよいというわけです。
逆に、B株の保有者が30株集めてもA株には変更できません。
この他にも色々なルールがあって、B株の議決権はA株の200分の1しかなかったり、A株にはあるバークシャー社のチャリティー選択権(どの団体に寄附するか決めることができる)がB株にはなかったりします。
バフェットさんは、株式分割により株式がたくさん出回り、自分の会社が頻繁に売買されるのが嫌いです。
そこで、A株は高いままにしておいて、30分の1の価値を有するB株を別途上場したという背景があるようです。
これにより、半端じゃなく値段が高く流動性の低いA株の値動きが、一定の範囲で維持されます。(バフェットさん本人も自社株が高すぎるかどうかについてコメントすることがあるみたいですね。もっとも、市場の影響は皆無というわけではないので、値下がりしている時に買うことを心がけておくとよいでしょう。)
たくさん出回ることになるB株は、A株の値段を基準にして、大きな差のない範囲で推移。
結果として、適正な範囲の株価で取引がなされ、ウォール街のケ○○ノにバークシャー社の株式を利用されることもないというわけです。
現在、A株だと1400万円くらい、B株なら45万円くらいで買えます。
できることならA株といきたいところですが、正直、これだけの額をポンと出せる人も限られるでしょう。
B株なら、一般のご家庭でもなんとか手が届く範囲だと思います。
楽天証券で扱っているのですが、見たところ現在は新規買付がストップされており、売却しかできません。
そこで、証券界のガリバー君こと野村証券の出番となります。(投資を始めてから、初めて役に立ってくれました。w)
野村のほっとダイレクトに口座を開設すれば、口座管理維持手数料0円で購入できます。
購入手数料については、買いたい金額(株数)によって変わってきますので、ホームページを参照してください。(現在の値段で1株なら7455円です。買いの場合、さらに手数料、税金がかかるので注意。)
バークシャー社は、日本で企業情報の開示がなされていないため、口座開設後、購入の前に投資確認書を差し入れる必要があります。
納得ずくで投資しますから、後で文句は言いませんよって約束ですね。
これはファックス送信してもらって、ファックスで返信することができます。
郵送よりも手っ取り早いので、ファックスを持ってる方は利用すると良いでしょう。
予め口座開設の時に、一緒に送付してもらっておくという方法もありますね。
投資確認書が差し出された後は、コールセンターに電話をかけて、外国株担当の方に買いたい値段と株数を言えば注文を出しておいてくれます。
注文する値段と手数料を含めた金額を予め野村証券の口座に振り込んでおきましょう。
後は、約定したかどうか、翌日にでもコールセンターに連絡を入れて確認すれば終わりです。
なお、バフェットさんは、既に大きな資産を動かしていますので、必然的に昔のような投資成績は望めません。
S&P500指数を若干上回る程度といったところでしょうか。
これは、バフェットさんの投資の腕前が落ちてしまったということではなく、バフェットさんの動かすお金が巨大になってしまったことに原因があります。
例えば、ある株式市場の時価総額が10兆円としましょう。
そこに10兆円の資産を持った人間が投資をしたとします。
この人は、その株式市場平均を上回る投資成績を残すことが可能でしょうか?
規模は違いますが、似たようなことがバフェットさんの投資でも起きているのだと仰ってます。
なお、このことは市場平均を上回る成績で人気が出て、運用資産が増加したアクティブファンドにも妥当します。
資産が大きくなるにつれて、成績も市場平均に収まらざるを得ないというわけです。
このとき、手数料の差の分だけインデックスファンドに負けるという事態が生じる可能性は、念頭においておかれると良いでしょう。
ファンド設計において、運用資産の増加と共に信託報酬手数料を減額するものがあるといいんですけどね。
ということで、やや話が逸れましたが、市場平均を大きく上回るような一攫千金を夢見て投資するなら、バフェットさんの会社を買うのは勧められません。
バフェットおじさんに惚れ込んで、大好きになった人が、自己満足のために買う会社だと思います。
それから、おじさんのご高齢を心配する方もいるかと思います。(現時点で、78歳)
しかし、いわゆるワンマン社長で会社よりも自分が好きっていう経営者ならともかく、優れた経営者ほど優れた後継者の選定と持続する体制の整備には余念がありません。
おじさんが優れた経営者かどうかは、言わずもがなですね。
今すぐに倒れても、きちんとやれる人が決まっていると思いますよ。(そうでなかったらゴメンナサイです。)
また、バークシャー社では傘下のネブラスカ・ファニチャー・マートの創業者、ミセス・ブラムキンを見習い、生涯現役を目標にしています。
定年が100歳を超えたところで、よく覚えていませんが103歳だったか105歳だったかです。
バフェットおじさんの定年まで、後20年以上あるわけですね。w
それから、外国株を保有しても議決権は行使できないという話です。
株主総会への出席権もなし。
コールセンターのお姉さんから聞いた情報ですが、念のため書き留めておきます。(個人的には、なんとかしてもらいたいところですが)
何が何でも出席して議決権を行使してバフェットおじさんに会うんだって方は、事前によく確認しておかれた方がよいでしょう。
<追記>
現在バークシャー社は、株式市場への投資比率を総資産の10%(従来は30%程度)にし、株式市場外で素晴らしい企業の株式を100%近く保有する方針へ舵をきっているようです。
つまり、GEICO(ガイコ)など主力の保険業の他に、多くの未公開企業を傘下に収め、コングロマリット(複合企業)のような形態に移行しているということです。
これは動かす資産が大きくなってしまった現在、公開株式市場での投資が、上述のような問題を抱えていることと無縁ではないと思います。
不合理な値付けが行われる株式市場で、売買による税金や取引コストを負担するよりも、市場平均を上回る収益性の高いビジネスを100%近い比率で保有し、そこから上がる利益を親会社となるバークシャー社が適切に再投資していく方が良いというわけです。
実際には、保険業、新聞社、家具販売(ネブラスカ・ファニチャー・マート、スター・ファニチャー、ジョーダンズ・ファニチャーなど)、宝石販売(ボーシャイムズ・ファイン・ジュエリーなど)、菓子製造販売(シーズ・キャンディーズ・インク)、ビジネスジェットのパイロットの訓練会社(フライトセーフティー・インターナショナル)、ビジネスジェットの分割所有権販売会社(エグゼクティブ・ジェット)といった会社を傘下に収めています。
見て分かる通り、製造業は設備投資にお金のかからない菓子くらいです。
設備投資や研究開発に金のかかる事業は、将来の見通しが立たないということだと思います。
いかに技術が優れていようと、その技術を維持するのに金がかかり、かつ後発会社が新技術を開発すれば陳腐化してしまう事業には、どんなに収益性が高くても金を払えないということです。
製造業が得意な日本の企業に魅力を感じていないのも、このせいでしょう。
キヤノンやトヨタは、決してバフェット氏の投資対象に入ってきません。
そして、投資対象に入りそうな企業も、資本効率(ROE)は惨憺たる有様です。
悲しいかな、かろうじて引っ掛かりそうなものも、わざわざ為替リスクをおかして買うほどの魅力的な収益力や値段ではないと思います。(少子高齢化で国力衰退、円安という想定をすれば、少々の収益力ではリスクを取りにくいはずです。)
上記、バークシャー傘下の企業の中で、最も将来性を期待されている事業が、ビジネスジェットの分割所有権を販売しているエグゼクティブ・ジェットです。
バフェットおじさんもかなり御執心の様子です。
CEOのリッチ・サントゥーリ氏は、バフェットおじさんの後継者に最も近い位置にいるようですね。
以上の情報は、最高経営責任者バフェットという本に紹介されています。
バークシャー社の内実を詳細に知ることのできる本です。
バークシャー社へ投資をする際には、読んでおくといいと思います。
