株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 長期投資にとって、短期の株価動向を予測するチャートなどのテクニカル分析はあまり役に立たないでしょう。


 前にも書いたように、暴落で全ての銘柄が売りに売られている時に買えばよいからです。


 もっとも、どの程度売られているかを示しているという意味においては、テクニカル分析も有効です。


 例えば、暴落時に日経平均の25日移動平均乖離率が5%以上になったら、底が近いだろうから買いを入れてみようかという具合に利用できます。


 因みに、今回のサブプライムショックでは10%を超えました。


 その前の2月の世界同時株安の時が、5%を超えたところで底。


 2006年5月の株安の時の底が10%弱となっています。


 半永久保有目的ですので、高値掴みさえしなければ、まずは成功です。







 では、株価収益率や株価純資産倍率、その他の経営指標を用いて理論株価を求めたりするファンダメンタル分析は有効でしょうか。


 この問題を考えるにあたって、以前に書いた「割安株のその後 」という記事を読んでみて下さい。


 もちろん今後は分かりませんが、少なくともこの時点においては、割安とされた厳選銘柄の半数が下がっています。


 問題は株式投資のプロと思われる人間が、一生懸命数字を弾いて割安と判断したにも関わらず、この結果だということです。


 僕のような素人が現時点での指標を元に割安性の判定などをすると、間違う可能性はもっと高いでしょう。


 僕の結論から先に言ってしまうと、「少なくとも売買が成立するその瞬間において、割安株などというものは存在しない」です。


 それこそ世界中の投資のプロ達が、一生懸命、企業の事業特性、将来性、戦略、株式市場の動向、投資家心理、世界経済の状況、等々を考えて、将来得られるであろう利益を計算し、市場に参加しているのが現状でしょう。


 その結果、市場で付けられる株価は、売買が成立するその瞬間においては、市場の力の強弱や経済動向、事業の特性などの全ての要素を勘案した最適の値段であると考えるべきではないでしょうか。(もっとも、次の瞬間にはこの「最適の」値段が変わってしまうのですが)


 とすれば、現時点においての割安株などというものは存在せず、あるのは将来からみて「結果的に割高であったか割安であったか」ということだけなのだと思います。


 そして、この将来からみた割安性というのは、現在のファンダメンタル指標からは不明確と言っていいと思います。(だからこそ、理論株価まで出したにも関わらず、半数の銘柄が下がるという事態が生じてしまう)


 例えば、既に何度も書いてきたことですが、PBR0・8倍、PER10倍といった銘柄があったとします。


 うわっ安い、なんでこんな銘柄が放ったらかしにされているのだろうと思って飛びつくと、実は赤字体質で今期も大赤字を垂れ流したといったことが生じます。


 逆に、PBR10倍、PER40倍と一見割高に見えても、今後の利益成長の度合いが非常に高くて、将来的には割安な株価だったということもあります。


 要するに、割安と感じられる銘柄には割安である理由があり、そこを理解せずにただ割安というだけで買ってみても、偶然を除いて大きな成功はないということです。


 では、ファンダメンタル分析は全く無視すればいいのかというと、そうではないでしょう。


 理論株価というものも、非常に難しいですがある程度は正確に弾くことも可能だと思います。


 しかし、長期投資においてその前にあるべきなのは、まず良い企業を選ぶということではないでしょうか。


 例えば、バフェットさんは、正確に理論株価を弾くために、将来の利益が正確に弾ける銘柄をまず選択していらっしゃいます。(そのことが却って投資効率を下げる結果になっている可能性もありますが)


 また、以前にビジョナリー・カンパニーという本を紹介しましたが、良い設計がなされた株式会社は、時代に合わせて企業活動を変化させ、長期間に渡って市場平均をはるかに凌駕する利益を産み出します。


 大事なのはファンダメンタルやテクニカルの分析を一生懸命することではなく、このようなより良い設計の会社を見つけ出し、「相応の値段で買う」ことではないかと思うのです。


 そして、その「相応の値段」であるかを見るのに、ファンダメンタル分析やテクニカル分析を補助的に使う。


 補助的に使うといっても、難しいことは勉強せずに単に暴落の時に買っておくだけでも十分。


 暴落の時には全ての銘柄が下がってますから、結果的にファンダメンタルでもテクニカルでも「割安」な値段で買うことができる。


 澤上さんが、「投資は難しいことを勉強すると儲からない」と仰っているのも、この辺りにあるのではないでしょうか。







<覚えておきたい偉大な投資家の投資の真髄>

 素晴らしい企業にフェアな価格を払う方が、平均的な企業に低い価格を払うよりもずっとよい。(チャーリー・マンガー)


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コメント
この記事へのコメント
深い!深すぎますぞ!
あまり考えすぎると何が良くて何が悪いのか分からなくなりますね。
ということで良い企業を暴落したときに買う。
これに尽きるということですね。
2007/10/18(木) 23:10 | URL | 京 #-[ 編集]
コメントをすっかりご無沙汰しちゃってます。
すいません。 m (_ _) m
せめてささやかな応援だけは、ポチポチと。
(≧▽≦)b

正直、株式市場に参加するということは、投資のプロを相手に資金においても情報においても分の悪い戦いを行うことではないかと。
ならば、能力も運もない普通の個人投資家の最良の選択とは、優良企業が売り込まれているときに買っておくことかなと考えた次第です。
それでも値下がりの危険は常に付いて回るので、長期分散投資を基本にすえて、必要な場合は追加投資を行う。
ただ、これには優良銘柄を選別する目と将来に対する強いイメージを持つことが必要になってきますけどね。
これはこれで難しさを伴いますから、出来ない人や楽しいと思わない人はデイトレやスイングトレードで、間を抜く投資をするべきでしょう。
投資に正解はないのでしょうが、少なくとも自分に合った投資法というのは存在すると思ってます。
2007/10/19(金) 00:21 | URL | 京さんへ #-[ 編集]
こんばんわ。
最後の文章にあったチャーリーさんは良い事を言うなぁと感心。

さて、私のブログのタイトルが変わりましたのでお知らせします。

新しいブログのタイトルは、ゆかの株投資日記です。

これからも宜しくお願いします。
2007/10/20(土) 18:42 | URL | ゆか #-[ 編集]
コメントご無沙汰してます。
すいません。 m (_ _) m

お、「新米」を返上されるんですね。
了解です。
リンクを変えておきますね。
こちらこそ、よろしく。

チャーリー・マンガーさんは、バフェットさんの盟友なんですが、明らかに大きな影響を与えていると思います。
そして彼こそ、バフェットさん以上に素晴らしい見識を持った賢人であると思います。
バフェットさんの本にあるほんのわずかの記述でしか、彼の考え方は分からないんですけどね。
2007/10/21(日) 00:22 | URL | ゆかさんへ #-[ 編集]
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