株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 ここまででもある程度納得のいく長期投資はできると思いますが、銘柄選択において留意しておくといいかなと思うこともあるので、それを付け加えていきたいと思います。


 まずは、「企業の財務状態が将来的にどうなればいいのか」ということについてです。


 これについては、実際に株価が上がった銘柄の有価証券報告書を見てみるのがいいでしょう。


 ここでは、買い増されてもいないのに、さわかみファンドの組入比率1位をなかなか明け渡さない、住友金属工業を取り上げてみたいと思います。(因みに2位がトヨタで3位がホンダ……トヨタ強し)


 同銘柄の平均買付コストは60円なのに、時価は654円(2007年10月12日終値)。


 チャートを見ると、ここ5年程で株価は10倍以上に達しています。


 因みに、さわかみファンドの含み益は、なんと36億5700万円(2007年9月28日現在)。


 さわかみファンドの稼ぎ頭です。


 持ち株がこんなになったら、笑いが止まらないでしょうね。


 では、住友金属工業の第84期有価証券報告書で、連結経営指標の5年間の推移を見てみましょう。


 必要な指標だけ抜き出してますので、興味があれば他の指標も見ておくといいでしょう。







売上高(百万円)
1,224,633 1,120,855 1,236,920 1,552,765 1,602,720


1株当たり純資産額 (円)
68.78 78.28 100.61 150.07 189.81


1株当たり当期純利益(円)
4.36 6.42 23.05 46.03 47.89


株価収益率 (倍)
12.4 21.6 8.4 11.0 12.7


自己資本比率(%)
15.5 18.8 25.1 34.1 38.3


自己資本利益率(%)
5.7 8.7 25.8 36.7 28.3


営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)
161,127 220,820 277,389 311,943 171,833


投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)
58,329 △27,418 △12,013 △63,892 △108,934


財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)
△164,935 △240,841 △297,336 △258,367 △83,456







 まず売上高ですが、株価ほどに上昇しているわけではありませんね。


 次に株価純資産倍率(PBR)の元となる純資産ですが、これも株価ほどの上昇はしていません。


 但し、継続的な利益の積み増しで純資産は厚みを増し、その結果、自己資本比率も劇的に改善していることが分かります。


 そして注目すべきは、この5年で10倍以上に増加した利益です。


 自己資本利益率も強烈な数字に変わっています。


 企業努力で高収益体質に生まれ変わったことをうかがわせる数字です。


 株価収益率がそう変わってないのに株価が10倍になっているところをみると、ここが最も株価に影響を与えているように見えます。


 実際、成長株などともてはやされても、きちんとした利益の裏付けがなければ意味はありません。


 株価収益率がべらぼうに高い銘柄に手を出したことがある人なら、身に染みて理解していただけるのではないでしょうか。


 この利益をキャッシュ・フローで現金面から見てみましょう。


 住友金属工業のキャッシュ・フローは理想的です。


 まず営業活動によるキャッシュ・フローで、ガッチリと本業で現金を稼いでいることが分かります。


 そしてその範囲で必要な投資活動を行っています。(△がマイナスで投資に現金を使用したことを意味する。プラスの時は保有資産の売却などで現金を獲得したことを意味する。)


 また財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスが続き、借金をガンガン返していることが分かります。


 これが自己資本比率の改善ももたらしているのでしょうね。


 何より驚かされるのが、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを足したフリー・キャッシュフローの多さです。


 企業活動は将来に渡って、このフリー・キャッシュフローをいかに多く稼ぐかが重要と言われていますが、これだけ稼いでいる企業さんを捜すのはなかなか難しいでしょうね。







 もちろん、これらは後付けの数字であり将来がどうなるかは分かりません。


 ただ、将来こうなると株価も上がるんだよという好例ですので、これを参考(基本)にして投資先を選択することは重要かなと思っています。


 なお、この他に株価が跳ね上がっている銘柄として、イビデン、任天堂をあげておきたいと思います。


 投資のヒントが見つかるかもしれませんね。


人気blogランキングへ

株は配当金を狙ってTOPに戻る


コメント
この記事へのコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2007/10/14(日) 10:01 | | #[ 編集]
初めまして~。
京さんのブログから遊びに来ました。
こーいう有望な企業を安いうちに仕込めたら最高だと思います。

参考になりました♪
2007/10/17(水) 22:45 | URL | pal #-[ 編集]
初めまして。
株価が上がってみてから分かることなんですけど、それでも財務からこうなる兆候を感じとることができれば、大化け銘柄に出会えるかもしれませんね。
株価収益率に変化はあまりないので、単に収益力に見合った株価になっていっただけのようです。
任天堂だと、収益力アップに加えて企業評価までグーグルやアップル並みになったということで、株価収益率まで上昇してダブルで美味しいですもんね。
良い企業を相応の値段で買うという発想を持っていれば、きっとこういう銘柄に出会えるでしょう。
2007/10/18(木) 00:11 | URL | pal 様 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する