株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 ビジョナリー・カンパニーは、米スタンフォード大学のジェームズ・C・コリンズとジェリー・I・ポラス両教授の著作です。


 副題は、時代を超える生存の法則。


 ビジョナリーとは先見性のあるといったような意味で、時代が変わっても卓越した企業活動により生き残ってきた会社を調査分析しています。


 本書でビジョナリー・カンパニーとは、以下の基準を満たす会社のことを指します。







 業界で卓越した企業である

 見識のある経営者や企業幹部の間で、広く尊敬されている

 わたしたちが暮らす社会に、消えることのない足跡を残している

 最高経営責任者(CEO)が世代交代している

 当初の主力商品(またはサービス)のライフ・サイクルを超えて繁栄している

 1950年以前に設立されている







 そして、これらの条件を充たす企業として、具体的に以下の会社を調査分析の対象としています。







 3M、アメリカン・エキスプレス、ボーイング、シティコープ、フォード、GE、ヒューレット・パッカード、IBM、ジョンソン&ジョンソン、マリオット、メルク、モトローラ、ノードストローム、プロクター&ギャンブル、フィリップ・モリス、ソニー、ウォルマート、ウォルト・ディズニー。







 何気にソニー君も入ってますね。


 そして、これらビジョナリー・カンパニーは、株式総合利回りが長期的に見て非常に高いという分析結果が指摘されていました。


 まず、株式市場全体で構成するファンド、比較対象企業の株式(ライバル会社)で構成するファンド、ビジョナリー・カンパニーの株式で構成するファンドに、1926年1月1日に1ドルずつ投資したという条件を設定します。


 その上で、配当をすべて再投資し、ファンドを構成する企業が証券取引所に上場した時に調整を加えた(上場までは、市場ファンドに投資することにします)場合、この本が書かれた1990年12月31日現在、市場ファンドに投資した1ドルは、415ドルになります。


 比較対象企業ファンドに投資した1ドルは、955ドルと、市場ファンドの2倍以上になります。


 そして、ビジョナリー・カンパニーのファンドに投資した1ドルは、なんと6356ドルと、比較対象企業の6倍以上、市場ファンドの15倍以上に達するそうです。


 60年ちょっとで、6356倍!?


 はい、ということで、長期投資を目指される方は必読です。


 ビジョナリー・カンパニーの条件をよ~く検討して、会社が小さなうちに発見できればえらいことになりますよ~!


 また、経営上のミスがあっても、回復力が半端ではないそうですから、ミスしたときに買っておけば、これまたえらいことになるでしょう。


 最後にあった「ビジョナリー・カンパニーを築くのは、設計の問題であり……」という一文には、考えさせられるものがありました。


 国も企業も市場も建物も、人間が活動するフィールドは、結局ここに行き着くんでしょうね。


 偉大なる設計は長期にわたって繁栄や利便性を享受できますが、ろくでもない設計がなされると、待っているのは早期の衰退と崩壊。


 この本を読んで、よりよい制度設計がなされた会社の見つけ方を考えてみるとよいでしょう。


 本文中でも教授自ら指摘されていますが、ここはちょっと違うかもな~といった具合に、批判的に読むことはお忘れなく。


 僕は、日本ではどうかな~と、アメリカとの比較を考えながら読むのが良いかなと思いました。


 長期投資家の方に限らず、経営をされている方にもお勧めの本です。



ビジョナリー・カンパニー


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コメント
この記事へのコメント
この成績は何ですか!
信じられない!
ビジョナリー・カンパニーを探さなければ。
今の持ち株企業がそれに該当してくれればいいんだけど。
これは将来ビジョナリー・カンパニーになる予定のところでなく、現段階でのビジョナリー・カンパニーに投資と話でいいんですよね。
2007/08/29(水) 23:27 | URL | 京 #-[ 編集]
ビジョナリー・カンパニーは、将来のものであろうと現在のものであろうと、どちらでもOKでしょうけど、このデータはあくまで上記、実際に生き残って卓越した業績を残した企業のものであることは要注意です。
つまり、結果的にビジョナリー・カンパニーであったものを取り出して、ライバル会社と比較し、ライバル会社には見られない共通点を探しているわけです。
だから、その共通点を見て、自分の投資先と比較対照してみるということになるでしょうか。
投資に生かすには、この結果を叩き台にして、もう少し分析が必要だと思いますよ。
2007/08/30(木) 18:38 | URL | 京さんへ #-[ 編集]
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