エルピーダメモリの社長、坂本幸雄さんがNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出て、大きな反響があったみたいです。
火曜日の特集でも再登場してました。
社員に社長と呼ばれない社長、素敵でした。
また、そのことを指摘されて事も無げに、「社長って呼ばれてるような会社はダメだよね。」だって。
会社という人が集まる組織において、リーダーがどうあるべきか、改めて考えさせられます。
前回の放送の時も見ていたんですが、200億を超える大赤字を出してわずか1年で再建したことについて、「会社がダメになった時は、優秀な社員から辞めていく。だから再建は短期間でやらなければダメ。」ってなことを仰ってて、感銘を受けました。
実際、先の読める優秀な人間は、うまく身の振り方を考えますもんね。
他にも、印象に残った言葉として、「正しいと思ったことを普通の人以上のエネルギーでやり遂げていく。」ってなことも仰ってました。
何かが絶対的に正しいということはなくて、自分にも間違いはあるんだけど、それを認めた上でこのエネルギーで埋め合わせていくんだってな話でした。
反対意見を言う人間は腹が立つんだけど、その反対意見こそが自分にとって一番必要な意見だから、きちんと話を聞いていくってことも仰ってました。
とかく裸の王様になりがちな社長という職業で、最も必要なことなんでしょうね。
それから、リーダーの資質を問われて、「色々なことに興味を持つこと。」との返答。
それが、必要な情報を得ていくことにつながるのだと仰ってました。
また、リーダーの資質として、「部下の生活を考えること。」もあげていらっしゃいました。
リーダーというのは、部下のためにビジョン(夢)を与えていかなければならない存在だとも仰ってましたね。
放送を見て、「この人のもとで働きたい」と思った人も多かったとか。
それはそれでいいんだけど、今のニッポン、金太郎さん的には、「この人のような立派なリーダーになりたい」と思う人が多い方がいいような気がするぞ(笑)。
さて、エルピーダメモリですが、四季報では今期(08年3月期)も増益予想(1株利益433・2円)だったはずなんだけど、イー・トレード証券で5月7日に更新されたデータだと今期予想1株利益は348・1円と若干弱気な数字。
日の丸半導体の不沈を握る会社ですから、是非頑張ってもらいたいところです。
因みに、株価純資産倍率(PBR)が1・72倍、今期予想株価収益率(PER)が14・51倍です(07年5月29日終値)。
ただし、よく赤字を出しますね。
2004年に大赤字を出した後、2006年にも赤字を出しています。
2年連続ではないところが救いでしょうか。
PERでは買ってもいい水準とは思いますが、半導体という難しい業種であり、赤字の可能性を考えるとPBR1・72倍は若干割高なのかもしれません。
業績予想が非開示であるのと、無配が続いていることも割高感を強めます。
台湾のPSC社と組んで先行投資をガンガンやってるみたいですから、減価償却費の負担も増えそう。
しかし、この先行投資が後の大きな利益回収に繋がる可能性も大。
坂本さんを信じて博打を打つなら買い。
金太郎さんのようなチキンちゃんは、日和見して株価が上がってから後悔ってなところでしょう(笑)。
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