東証が2009年にストップ高・安の値幅を拡大することを決定したようです。これは株価の乱高下を防ぐため、買い注文や売り注文が殺到した時に取引をストップさせるシステムです。
この値幅を拡大することにより、投資家が株式売買できる機会を広げるそうです。本来、急激な株価の変動を防ぎ、投資家の損害を出来る限り防ぐことに目的があったはずですが、自由な取引機会の提供の方を重視することにしたのでしょう。
現在は、株価が1000円以上1500円未満の銘柄の場合、前日の終値と比較して上下200円を超えるとストップ高、ストップ安となって売買が成立しません。
東証は、現在のこの値幅を上下300円に広げる方針だそうです。制限値幅は株式の価格帯別で決まっていますが、他の価格帯についても、株価が3000円以上5000円未満の銘柄は、値幅を現在の上下500円から700円に改定するようです。
その他の価格帯についても、最大で1・5倍の値幅拡大となります。
因みに、アメリカではこのような制度はなくて、完全に市場の自由に任せているようです。従って、1日で株価が大暴落することもあれば、逆に大高騰することもあります。
あまり市場の自由に任せてしまうと、たった1日で大恐慌の引き金になるような大暴落が起こる可能性もありますから、過熱した市場に冷静さを取り戻させるという意味でストップ高、ストップ安の制度は、個人的にはいい制度だと思います。
今回、値幅制限の幅が大きくなったことは、若干アメリカ寄りに近づいたということでしょう。アメリカにも見習うべき点は数多くありますが、こういった日本の制度も残していってもらいたいものです。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)