株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 日本円で生活する人の場合、バフェットお師匠と同じくS&P500で基本ポートフォリオを考えるのも1つの方法ではあります。


 しかし、以前に指摘した通り、為替で円高が進行する場合に増加分が目減りしてしまいます。


 参考(外国株式について) http://kabuhaitoukin.blog48.fc2.com/blog-entry-722.html


 なお、これに関しては、配当金の再投資をすれば投資成績は同じくらいという指摘も見かけました。


 身近な日本株を放っておいて、わざわざ同じくらいのパフォーマンスのところへ投資するのか、あるいは分散投資するのかは少々悩むところでしょうか。


 ここでは、とりあえずそういった難しい話はおいておき、まずは日本株を基本とし、東証株価指数TOPIX連動型のETFまたはインデックスファンドを基本に考えていきたいと思います。


 東証株価指数は時価総額基準で、市場で評価された時価総額に連動して指数が動く、客観性と連続性を備えた良い指数だと考えるからです。


 無論、日経平均や新たに設けられたJPX400のような指数でもいいと思います。


 ただし、どうしても構成銘柄が選ぶ人任せになる点は留意すべきで、この点をよくわきまえた上で、どういう指数なのか理解しておくことと、TOPIXにしない理由を自分なりにはっきりさせておくべきでしょう。


 株式投資にまわせる長期投資目的の資金の90パーセントを、このETFないしインデックスファンドで運用していく、というのが日本円で生活する人の場合の基本ポートフォリオということになります。


 残りの10パーセントは、待機資金として証券口座においておいてもいいし、よりよい利回りで運用できる預貯金があれば、そこで運用しておけばいいと思います。


 大事なのは、待機資金が減らないことと、定期的なポートフォリオの見直しの際に機動的に動かして新たな買い付けができることです。


 うまくいかない、うまくやる自信がないという場合、このやり方でも十分以上の投資成績が出せるであろうという意味で、常に以上の基本を意識しておくことは大切だと思います。


 なお、株式に投資する90パーセントの資金の突っ込み方ですが、投資を始めてすぐに90パーセントを全力で突っ込むのではなく、買い付け時期、すなわち明らかな株価の下落が自分で分かるまでは、十年かけて徐々に資金を入れていくくらいのつもりで慎重にやるのがよいでしょう。


 これはバフェットお師匠も指摘していたと思います。


 十年あれば、大きな株価の調整にお目にかかる可能性も高いでしょう。


 そこが突っ込みどころです。


 そこで怯むようでは、長期投資をやってる意味がないので、普段から心構えだけはしっかりしておきましょう。


 ちなみに、どれくらい下落するかというと、リーマンショックを含む金融危機の時に、2年かけて日経平均がおよそ18000円から7000円へ崩落。


 大恐慌の時には、ダウ工業平均が3年かけて10分の1にまで落ちていたと思います。


 日経平均も30年近く前のバブル最高値からすれば、38915円から7000円にまで落ち込んだことになります。


 恐ろしい事態ですが、肝心なことは落ちても間も無く回復すること、長期的には損など出しようがないこと、下がった時に買い増し上がったら売って待機資金を積んでおく賢慮によって、この打撃を和らげられること、です。


 できる人とできない人がいて、できない人の方が圧倒的に多いでしょうが、できる人なら株式市場で資産を増やすことは容易なことでしょう。


 ちなみに、普段ならばインデックスファンドを勧める経済学者さん(の1人)がリーマンショックのときに何を言っていたか。


 今は投資するにはリスクが高すぎる、です。


 アドバイスを聞く相手だけは間違えないようにしましょう。


続き


付記


 基本となるポートフォリオについて、世界の時価総額に連動したポートフォリオを組む方法もあります。


 この場合、日本株を除く世界の時価総額に連動したETFと東証株価指数連動型ETFを、時価総額の比率に合わせて保有することになります。


  バフェットお師匠が、この方法を採らないのは、おそらく米国市場に上場する企業が世界で最も資本効率が高く利益体質であり、かつ、世界中に事業を展開しており、わざわざ他国の劣後する市場を取り込む必要はないと考えているからだと思います。


 この他国の劣後する市場の筆頭は、これまた推測の域を出ませんが、日本市場ではないかと踏んでいます(笑)。


 では、なぜにここでその日本市場を基本に据えるのかと言えば、為替で強すぎる日本円をベースに投資を考える必要があるからです。


 日本企業の資本効率の低さ、日本円の強さ、そして長期間の配当金再投資での成績が米国市場と同じくらいになること、これらは相互に関連しているのではないかと考えています。


 丁度、高金利国の債券に投資した場合に、為替での通貨下落で金利が減殺されて長期の投資成績が同じになってしまう現象とおなじことが、株式市場でも起きているのではないかということです。





 もう1つ。


 株価が大きく下落した時に、「リスクが高すぎる」という大間違いをしてしまう原因が、リスクを価格の振れ幅で捉えるためであることは、すでに指摘しました。


 基本ポートフォリオを選択する場合でも、この間違いだけは犯さないようにしましょう。


 でなければ、せっかくのバーゲンハンティングができなくなってしまいます。






さらにもう一点


 長期的には損など出しようがない、といえば、じゃあバブル崩壊このかた30年近く株価が戻らない現実をどうするのよ、と言われそうです。


 しかし、まず第一にバブルの頂点で、手持ち資金パンパンで投資しているなどということは、投機以外にありえないです。


 指標を振り返っても、年に平均して自己資本比率5パーセントしか稼げないような投資対象が、自己資本の5倍で取引されていたのです。


 (個人的な値付けは、せいぜい自己資本の額、つまりはPBR1倍程度といったところです。)


 事業の生み出す利益ではなく、株価そのものの上昇しかあてにしていなかったはずです。


 第二に、仮に手持ち資金パッツンパッツンで投資していたとしても、長期投資家であったなら、かなりの含み益を持った状態で保有していたはずです。


 株価崩落で損が出るまでには、かなりの時間を要したはずです。


 第三に、長期投資家であるなら、株価下落を、特に相応の値段を下回る株価下落を、呑気に一切買い増しせずに眺めているなどということは絶対にないです。


 仮に打撃を被ったとしても、比較的早い段階で立て直しているはずです。


 第四、さらに個人投資家であれば、ファンドマネジャーのように資金流出を気にする必要もないですし、株式の保有比率の制限もないです。


 株式の益回りが1パーセントの前半で、長期国債の利回りがそれをはるかに上回る状況下、株式はほとんど売却していても不思議はありません。


 そして指標を見ながら、おいおい御機嫌で投資を再開などということもできるのです。


 以上、よく考えてみて、理解しておいてもらいたいです。


 そうでないと、株価だけを見ている人たちの意見に呑み込まれてしまいますから。