信用評価損益率とは、信用取引で株式を売買している投資家の含み損益が平均でどの程度になっているかを表す指標です。
信用取引とは、証券会社からお金や株券を借りて行う取引で、実際に保有する資産を超える取引が可能となります。
また、株券を借りた場合は、これを空売りしておいて、値段が下がってから安く買い戻すという取引ができ、値下がりの局面でも利益を出すことができる点にメリットがあります。
リターンは大きくなりますが、当然リスクも大きく、ヘタをすると一気に資産を持っていかれ追い証という恐ろしいものが発生します。
もし金太郎さんがやっていたら、200万%の可能性で総資金スッカラカンだったでしょう。
恐ッ!
主に個人投資家が行う取引で、株で強烈な利益を得たり、逆に大損をこいた人間は大抵この信用取引が原因です。
こういったリスクの高い株取引を行う人の性質として、どうしても利益確定は早く損切りは遅くなりがちです。
そのため、信用評価損益率がプラスになることは稀で、通常はマイナス圏にあります。
マイナスが5%より小さい場合、相場の地合いもよく、多くの銘柄で利益確定が出来ている状態だそうです。
この場合、経験則上、相場が天井圏にあることも多いので、ここから買いを入れるのは要注意です。
実際、今年の2月、同時株安前には0%近辺まで上がっていました。
逆に、マイナスが10%を超える場合、諦めて損切りをする人が増えるようです。
そして、マイナス20%近辺まで下がると、ようやく売りが一巡して株価が反発しやすくなります。
去年の6月に、日経平均が14000円台まで売り込まれる局面がありましたが、この時、信用評価損益率がマイナス20%近くまで下がって底を打ちました。
日経新聞では、木曜日にマーケット総合2面の中段真ん中、やや下あたり(株式ランキングの上)に、三市場買い残の評価損益率を出しています。
それによると、現在はマイナス6・51%(先週はマイナス8・63%)です。
現在の相場と同じく、どっちつかずの微妙な位置ですね。
因みに、ジャスダックの数値が、2007年5月11日時点でマイナス22%台だそうです。
もうそろそろ売りも一巡でしょう。(そうあって欲しい!)
以上、売りに売られている時は、信用評価損益率に注目してみると、相場の底を探る一助になるかもしれませんね。
収益性の観点から割安度を示すのがPERですが、利益が上がっていかなければPERは来期もそのまま。
悪くすると減益となって、PERが高くなってしまったということもあります。
そこで、収益性の観点に成長性を加味して算出する指標が、PEGレシオと呼ばれるものです。
PERを利益成長率で割って算出します。
利益成長率には、過去数年分や来期以降予想される営業利益や経常利益の伸び率を用いるようです。
例えば、気になる企業でPERが15倍のA社とPER40倍のB社があったとします。
そのうちA社の成長率が5%で、B社の成長率が20%であったとすると、A社のPEGレシオは15÷5で3倍、B社のPEGレシオは40÷20で2倍となります。
PERでは割高に見えたB社でしたが、成長率を加味するPEGレシオでは割安になっていることに気付きます。
無論、これは来期以降に予定した成長性が確保されて初めて割安となるという、将来の不確定な数字によるものですから注意は必要です。
特に、事業環境悪化の可能性や当該成長率達成の見通しについては、慎重に検討することが大事でしょう。
将来的な収益力を考えていく上で、1つの参考にしてみると良いと思います。
巷で何回も報道されている三角合併の解禁です。
これから頻繁に敵対的買収が行われるのかどうかは分かりませんが、企業の経営陣にとっては戦々恐々といったところでしょうか。
各種の防衛策も、裁判所に行ってみなければその最終的な有効性は分かりませんし、実際上は敵対的買収に対する予防線の意味合いが強いのかなと思っています。
今回の三角合併解禁の一番の効果は、経営陣が株主を向いた経営をせざるを得なくなったことでしょう。
遊休資産は処分して効率化を図り、増配により株価を高く維持。
無駄な設備投資をして経営を危うくすることも、買収の危険を増大させるでしょうし。
株価を下げる要因を嫌えば、自然とCSR(企業の社会的責任)にも目が向くでしょう。
良い意味で緊張感のある経営をしてくれれば、恩恵は株主、そして日本社会にも訪れるハズ。
経営者の方々の奮起に期待しましょう。
大合併時代到来……となるかどうかは分かりませんが、投資ファンドが買収の際の目安とするというEV/EBITDA倍率について、少し勉強してみました。
EVは Enterprise Value の略で企業価値のことです。
時価総額に純負債(有利子負債から現金同等物を引いたもの)を加えて算出します。
EV = 時価総額 + 有利子負債 − 現金同等物
時価総額というのは、株価に発行済株式総数をかけた値で、株式を全部買い集めるのに必要な金額を表します。
時価総額分を払えば100%株主になれますが、実際には企業が抱える負債もついてくるので、この負債を返還するための額を加えて企業価値を算出しようということですね。
一方、EBITDA(イービットディーエー)は Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization の略で、利払い前、税引前、償却前利益をいいます。
各国によって異なる金利、税率、会計基準の差を無くし、企業の利益水準がどれくらいかを表します。
営業利益に減価償却費を加えた額に相当するようです。
営業利益は企業の本業での儲けを示し、減価償却費は実際には既に支出されている資金を会計上何年かに分散して費用計上するものでした。
そして営業利益は、この減価償却費を引いた額が算出されています。
そこで、引いた減価償却費を営業利益にもう一度足すことで、実際に当該年度において儲けた額、即ちEBITDA(イービットディーエー)が分かるというわけです(税金や金利による影響は営業利益算出の後で計算するので考慮に入れなくてよい)。
さらに、企業価値(EV)を実際に企業が儲けた額(EBITDA)で割ることによって、買収に投じた資金が何年で回収できるかが分かります。
これが、EV/EBITDA倍率です。
この倍率(年数)が少ない程割安である、即ち買収に適した企業であるということが分かるというわけです。
私が見た雑誌では、低倍率銘柄ランキングとして、2倍から5倍程度の企業がズラズラと紹介されていました。
実際の有効性については、投資ファンド等の内実を知らないので分かりません。
ただ1つ思うのは、私ならその国の会計基準や税率、金利を見た上で、その企業が持つ固有の強みを勘案して買収するかどうかを決めます(ああッ、ここまで一生懸命書いたのに、身も蓋もない発言ですよ!)。
大雑把な話で申し訳ないですが、耳慣れないこの数字と格闘するよりは、PERが低くて(実際、EV/EBITDA低倍率ランキングを見るとPERの低い銘柄が多く、平均で13・3倍、高くても19倍程度)株主資本比率が高くて営業キャッシュフロー(税引前当期純利益+減価償却費をベースに計算)をきちんと稼いでおり、固有の強みが分かる企業(特殊な技術を持っている等)を選んでおけば、そうハズレてないと思います。
要するに、割安でこれいいなと思うモノを持った企業ってことでしょう(省略しすぎか?)。
実際に買収対象になるかどうかは、また別問題でしょうけどね。
ダイワ証券の広告で、前に紹介した指標、DOE(株主資本配当率)の日米比較が出ていたので、書いておきたいと思います。
生命保険協会が調べたものです。
年 米国 日本
96 5・7 1・6
97 5・7 1・6
98 5・7 1・5
99 5・3 1・5
00 5・0 1・5
01 4・6 1・5
02 4・8 1・5
03 4・6 1・5
04 5・5 1・7
05 4・9 1・9
前に書いた記事では、2006年7月時点での日本の上場企業のDOEが、平均で2・3%でした。
日本企業のDOEが、段々と上昇していることが分かります。
アメリカのような業績連動型の配当になりつつある、なんて分析も書かれていました。
ROEと配当性向をかけた数値がDOEでしたが、どちらが高くなっているんでしょうね。
配当については、一定の業績をあげている企業で配当性向の低い銘柄に着目しておくと、今後、増配による恩恵を受けられる確率が高いと思います。
もちろん企業トップが、株主還元を重視してくれないと駄目ですけど。
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さて、では、しんえもん師匠のリアルビジョン株価はどうなるのかということですが、正直分かりません。
赤字続きだったのに、将来性を見込んで買われていた訳ですから、みんな1株利益は無視していたはずです(ゼロですからね)。
従って、この場合、現時点における1株利益の希薄化といった意味での株価下落要因はあまり無さそうです。
もっとも、将来の利益の希薄化ということは、懸念材料でしょう。
転換された場合の株式増加による需給悪化はあるかなと思います。
株式が大量に出回って、株価が上がりにくくなるってことですね。
でも、最も重要な問題は、きちんと業績回復に繋げられるかの一点でしょう。
今回の下落は、転換価額の96000円にサヤ寄せした格好になってるのではないかなと思います。
今後、業績大幅回復で繰上償還なんかして、1株利益の希薄化もぶっ飛ばせば、株価は反転急上昇でしょうね。
逆に、業績の回復もないまま転換価額が下がれば、またまた1株利益の希薄化が進みます。
従って、株価も今回のように、それに連れて下がってくるでしょう。
1ヶ月ごとに行われるであろう転換価額の修正には、注意を払った方がいいですね。
1株株主資本(BPS)については、心配しなくても大丈夫だと思います。
なぜなら、転換されれば社債の形で存在した会社債務は、まるまる消失すると考えられるからです。
そして、その社債が今度は株主資本として計上されるはずですから、BPSが減少するということもないと思います(詳しくは勉強不足で分かりません、すいません)。
で、結論なんですが、先のことはよく分からないけれども、しんえもん師匠のように腹を括ってかかるなら、業績回復で黒字予想が出ている限りは持っといても大丈夫かなと。
これが一転大赤字となると、この1株株主資本も危うくなってきますからね〜。
現在、1株株主資本が87933・68円です。
下がっても、これが当面の底と考えておいて良いのではないでしょうか。
全くもってアテにも何にもならない予想ですけど(笑)。
とりあえず、IR情報を読む限りでは、既存のMSCBの問題点はクリア出来ているのではないかと思います。
ライブドア証券が契約違反をして、大量の空売りを仕掛けて株主が大損をこけば、損害賠償請求ということになるでしょうしね。
実を言うと、金太郎さんもこのMSCBを発行していた銘柄で、痛い目を見た事があります。
業績好調で配当回復もアリと言われ、株価が上がっていたのに、MSCBを発行していたせいで利益の希薄化が懸念され、ずるずる下げてしまったのです。
この銘柄も大赤字を抱えていて、もちろん配当はゼロでした。
MSCBはどういう制度設計をしようと、転換前に償還されない限りは、既存株主が痛い目を見ます。
だから、MSCBを発行しなければならないような経営をしている企業には、基本的に投資すべきではないと思います。
投資したとしても、利益の希薄化がどの程度になって、1株利益がどの程度まで食われるかの見積もりはしておいた方がいいでしょう。
利益は伸びても、MSCBのせいで1株利益は伸びずに、株価は上昇しないままというのはシャレになりませんからね。
MSCBの有無は四季報で確認出来ます。
資本移動のところに、転社と書いてあります。
発行額と転換価額が横に記されているので、参考にしてみるといいでしょう。
私は、これが書いてある銘柄には、もう長期投資したくありませんけどね。
今回、また良い勉強ができました。
皆さんが気をつけるべき危険な銘柄のポイントを残して、このレポートの結びにしたいと思います。
内部留保優先といいたれて配当を全くしない
そのくせ赤字を出す
MSCBを発行して資金調達をしている
思い当たるごとに危険度が増していますよ〜!
<追記>
そういや思い出したんだけど、内部留保優先で大赤字を出しやがった企業ね、最近、経営を反省して事務所も安い所に移すって発表しました。
ハア?
お前らよ、配当なしで株主に負担をかけておいて、自分たちは高いオフィスビル借りてぬるま湯経営してたってことか?
配当しないんなら、事務所なんて貧乏安アパートで十分じゃねぇの?
経営が安定してから事務所移せよな!
この発表を見て、経営者に対してというより、自分のアホさに腹が立ちまくりでした。
皆さん、じぇ〜ったいにこういう銘柄に投資するのは止めましょうね。
日頃から、経営体質はよく注意しておいて下さい。
決して、銘柄に惚れてはいけません。
とんでもないアバズレが混ざっていて、体よくミツグ君にさせられます。
常に厳しい目を向けてないと、国と一緒で大変な目に遭いますよ!
<さらに追記>
四季報の「転社」の記述には、普通の転換社債も含まれています。
価格修正条項が付いていないので、基本的に株価が上昇することを前提にしていると考えられます。
転換価額も現在の株価よりも大きいです。
こういう場合は、将来の業績に対して明るい見通しがある場合でしょうから、あまり気にしなくていいかなと思います。
転換価額の下方修正が可能な場合は、「デス・スパイラル」といって、株価下落が止まらない恐れがあるので要注意です。
なお、リアルビジョンは結局、転換価額の下限まで落ちてしまいました。
MSCBについて、もうちょっと詳しく知りたい方は、「金融再生危機の本質」という本の第6章を読むといいでしょう。
