株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。

 ポートフォリオのお話です。


 目指すポートフォリオの形は、10前後の優れた企業群で、かつ相応以下の株価で構成されたもの、という一応の目標みたいなものをもちます。


 それで実際にすぐにその10前後の企業が見つかればいいのですが、素人がいきなり上場企業数千社の中からピンポイントで選び抜けるなんてことは、まあないです。


 なので最初は分散投資が必要なわけですが、それでも自分が知っている、自分の生活に関わりがある、そういった企業を選択して書き出してみれば、50社くらいは書き出せるでしょうか。


 知らないけれど興味がある企業も、含めて考えればいいと思います。


 とりあえず候補をずらずらあげてみて、その後でランク付けをしてみましょう。


 個人的な話をすると、そうやってあげた候補企業を以下の項目に分類しました。




核心的企業
 ポートフォリオの中核を担うべき企業


補助企業
 核心的企業に準じる企業


その他の企業
 株主優待や将来性を期待してといった理由で、保有したい企業





 他にも下の段階があって、何やってるかも全然知らない「無視する企業」、社会問題を起こして害を撒き散らす「敵視する企業」という項目もありますが、そもそもポートフォリオに入れることなど考えるべきでないのでこれは当然放っておきます。


 そうした上で、あーでもない、こうでもないと、分類を考えました。


 次々と事件は起こりますし、いろんな情報に接して、分類も変化します。


 これは投資を続ける限り、ずっと永遠に続くことだと思います。


 それでも続けていくうちに、自分なりの企業観ができてきて、徐々に固定化してくると思います。


 長期投資ポートフォリオの出来上がりです。


 誰のものでもない、自分のポートフォリオです。


 いかなる状況においても、自分と共に世の中を渡っていく企業群であり、本質的には自分の資本でもってやっている自分自身の事業の集合体です。


 今風に◯◯ホールディングスと名前をつけてもいいかもしれません。



 基本ポートフォリオではなく、自分でポートフォリオを作る場合、独立系の投資信託を含めたアクティブファンドを複数組み合わせることもできるでしょうし、買付のやり方や景気の変動に合わせ待機資金の比率を工夫するのも立派な投資戦略だと思います。


 大事なのは、インデックスファンドを毎月一定額買うだけで、ほとんどのプロを上回るポートフォリオが出来上がってしまうという現実を直視することであり、この投資法の愚かな部分と賢明な部分をきっちり分けて認識することです。


 ほとんどの人間は、それが賢明だと考えて実際は愚かな投資法を採ると思います。


 周りを見れば、取るべき行動も自ずと分かるでしょう。





 次に、さらに踏み込んで、自分で株式を買ってポートフォリオを作る方法について考えてみましょう。


 これはリーマンショックを経験しながら考え、実践してきたことでもあります。



 日本円で生活する人の場合、バフェットお師匠と同じくS&P500で基本ポートフォリオを考えるのも1つの方法ではあります。


 しかし、以前に指摘した通り、為替で円高が進行する場合に増加分が目減りしてしまいます。


 参考(外国株式について) http://kabuhaitoukin.blog48.fc2.com/blog-entry-722.html


 なお、これに関しては、配当金の再投資をすれば投資成績は同じくらいという指摘も見かけました。


 身近な日本株を放っておいて、わざわざ同じくらいのパフォーマンスのところへ投資するのか、あるいは分散投資するのかは少々悩むところでしょうか。


 ここでは、とりあえずそういった難しい話はおいておき、まずは日本株を基本とし、東証株価指数TOPIX連動型のETFまたはインデックスファンドを基本に考えていきたいと思います。


 東証株価指数は時価総額基準で、市場で評価された時価総額に連動して指数が動く、客観性と連続性を備えた良い指数だと考えるからです。


 無論、日経平均や新たに設けられたJPX400のような指数でもいいと思います。


 ただし、どうしても構成銘柄が選ぶ人任せになる点は留意すべきで、この点をよくわきまえた上で、どういう指数なのか理解しておくことと、TOPIXにしない理由を自分なりにはっきりさせておくべきでしょう。


 株式投資にまわせる長期投資目的の資金の90パーセントを、このETFないしインデックスファンドで運用していく、というのが日本円で生活する人の場合の基本ポートフォリオということになります。


 残りの10パーセントは、待機資金として証券口座においておいてもいいし、よりよい利回りで運用できる預貯金があれば、そこで運用しておけばいいと思います。


 大事なのは、待機資金が減らないことと、定期的なポートフォリオの見直しの際に機動的に動かして新たな買い付けができることです。


 うまくいかない、うまくやる自信がないという場合、このやり方でも十分以上の投資成績が出せるであろうという意味で、常に以上の基本を意識しておくことは大切だと思います。


 なお、株式に投資する90パーセントの資金の突っ込み方ですが、投資を始めてすぐに90パーセントを全力で突っ込むのではなく、買い付け時期、すなわち明らかな株価の下落が自分で分かるまでは、十年かけて徐々に資金を入れていくくらいのつもりで慎重にやるのがよいでしょう。


 これはバフェットお師匠も指摘していたと思います。


 十年あれば、大きな株価の調整にお目にかかる可能性も高いでしょう。


 そこが突っ込みどころです。


 そこで怯むようでは、長期投資をやってる意味がないので、普段から心構えだけはしっかりしておきましょう。


 ちなみに、どれくらい下落するかというと、リーマンショックを含む金融危機の時に、2年かけて日経平均がおよそ18000円から7000円へ崩落。


 大恐慌の時には、ダウ工業平均が3年かけて10分の1にまで落ちていたと思います。


 日経平均も30年近く前のバブル最高値からすれば、38915円から7000円にまで落ち込んだことになります。


 恐ろしい事態ですが、肝心なことは落ちても間も無く回復すること、長期的には損など出しようがないこと、下がった時に買い増し上がったら売って待機資金を積んでおく賢慮によって、この打撃を和らげられること、です。


 できる人とできない人がいて、できない人の方が圧倒的に多いでしょうが、できる人なら株式市場で資産を増やすことは容易なことでしょう。


 ちなみに、普段ならばインデックスファンドを勧める経済学者さん(の1人)がリーマンショックのときに何を言っていたか。


 今は投資するにはリスクが高すぎる、です。


 アドバイスを聞く相手だけは間違えないようにしましょう。




 基本となるポートフォリオのヒントとして、バフェットお師匠の死後に予定されている遺産運用が参考になるかと思います。


 株主に宛てた文書の中で度々言及されているものですが、S&P500指数に連動するETF(ヴァンガードのものを推奨)に90パーセント、残りの10パーセントを政府短期債券に配分するというものです。


 株式に配分されていない10パーセントがクッションの役割をして、株価が急落した場合、打撃を抑えつつ再配分により株式に追加投資できます。


 逆に株価が噴きあげた時は、再配分により株式を売却し、いざというときの資金確保ができます。


 資産配分を見直す時期については、まだ目にしていませんが、おそらく一年に一回とか、半年に一回といった形になるのでしょう。


 バフェットお師匠は、この方法でおおかたのファンドマネジャーの成績を上回ることができるだろうと、興味深い予言をしています。


 私も個人的にこの予言は当たると考えています。


 どうしても株式投資をうまくやる自信がないという場合、このようなやり方があるのだということは、常に意識しておくべきことでしょう。


 次回以降、このやり方を基本に、日本人はどうすればいいのかとか、自分でポートフォリオをつくるにはどうするのかを、経験も踏まえつつ書きたいと思います。