株の配当金を狙った長期投資を実体験を踏まえて研究。


 自動車部品大手のタカタが、記録更新となる1兆円の負債を抱えて経営破綻しました。


 直接保有していませんが、車好きなので投資を検討したこともあります。


 また、ファンドを通じて保有していた企業でもあり、気分は複雑(ファンドは途中で売却していたと思います)。


 最悪の失敗を避けるために、またダメージを最小限に抑えるために、この破綻についても振り返ってみましょう。





 発端は、ホンダのタカタ製インフレーターのリコールでした。


 それから話がこじれて、責任のなすり合いの感もある中、10年弱が経過。


 途中、印象的だったのは、アメリカ議会での喚問で、社長が自ら出頭しなかったことでした。


 トヨタ自動車の章男社長のケースを見ていたので、ちょっとした違和感を感じずにはいられませんでした。


 実際、問題発覚後、2015年11月の会見を最後に、経営トップが表に出てこないという指摘もありました。


 また、会社の株式の6割を創業家が握っており、企業統治に問題を生じていたという指摘もありました。


 最後まで民事再生法の手続きにこだわり、会社更生法での法的整理を拒否し続けてきたのも、このいびつな株主構成比率によるものという話も。


 創業家からすれば、会社更生法で持分をゼロに確定されてはたまらないということだったのでしょうが、話がこじれる元凶になってしまったようですね。


 結果、民事再生法による再生手続にはなったようですが、株主の持分はゼロになると社長さんが株主総会で報告されたとか。(追記を後述)


 何のためにここまで話をこじらせたのか。


 もっと上手く対処していたら、最悪の結果は避けられたような気もします。



 半導体DRAMメーカーのエルピーダメモリが、約4480億円と国内製造業過去最大の負債を抱えて経営破綻しました。


 実はこの会社、一時期、私のポートフォリオに組入れていたこともある会社です。


 金融危機の最中、分散投資の観点とヤマっけから、恐ろしい程値下りしていく半導体関連企業をいくつか買い下がるという無謀な試みを実行しました。


 エルピーダもその1つでした。


 リーマンショック後、国からの援助も受けて一旦は回復したかに見えましたが、ここにきて限界を迎えたようです。


 個人的な投資成績で言えば、エルピーダは反発後に売却したのでトータルプラスでした。


 うまく値幅(といっても、微々たるものでしたが)を抜いた格好ですが、これは長期投資家の視点で言えば、やる価値のないことであり、うまくやってもまったく無意味なことです。


 反省も込めて、思うところを書いておきますので、参考にしていただければ幸いです。





 まずは四季報から、直近の業績を見てみましょう。


直近の業績(百万円)   四季報2012年新春号より


      売上     営業利益    経常利益    利益
06・3  241554     144   ▲3076   ▲4708
07・3  490039   68420   63636   52943
08・3  405481  ▲24940  ▲39623  ▲23542
09・3  331049 ▲147389 ▲168757 ▲178870
10・3  466953   26845   12290    3085
11・3  514316   35788   13854    2096
12・3予 315000  ▲80000  ▲90000  ▲90000
13・3予 370000       0  ▲10000  ▲10000


      1株益    1株配
06・3    ▲48・8  0
07・3    444・0  0
08・3   ▲181・6  0
09・3  ▲1349    0
10・3     14・5  0
11・3      5・4  0
12・3予  ▲331・1  0
13・3予   ▲36・8  0


 株価は、2008年11月に1株305円で底をうった後、一旦上昇して2010年4月には2189円。


 2011年11月24日に1株355円(1単元100株)。


 PBRは0・42倍(1株純資産841・5円)


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 今回の金融危機で2つほど投資先の会社が潰れてしまったことは、既に書いてきました。


(これはさすがにあかんやろと思い、なんとか免れた日航と破綻してないけど上場廃止になって細々と経営を続けている企業もあります。w)


 皆様にもあほおの投資の失敗を通じて何かを学んでいただければと、恥をさらして書いてきましたが、ついでに破綻しちゃったらどうなるのよっていうことを書いておきます。





 パシフ○ックホールディングス株式会社は、更生計画に基づき、平成22年5月17日をもって発行済株式の全てを消却いたしました。 元株主の皆様におかれましては、平成22年5月17日をもって株主の地位が失われたこととなります。 株主の皆様には、謹んでお詫び申し上げます。


(↑ 最近、そういえばどうなったんだろうと思って、サイトに行ったら出ていた広告。ww)





 これは破綻した会社の1つですが、これで終わりです。


 そう、株券も電子化されてしまい、紙切れすら残りません。


 ちなみに、破綻後はほとんど連絡なし。


(1回あったかな。破綻したもう1つの方なんて、清算されてサイトすらありません。連絡も一切なし。w)


 破綻後は清算して完全消滅か、新たに資本を入れて再生するかですが、再生するにしても会社更生法の手続きならほぼ確実に100%減資で以前の株主は持分をなくします。


 民事再生法による破綻手続きであれば、持分が残る可能性もあるみたいですが、そういう期待はしない方が無難でしょう。


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 ビジョナリー・カンパニーの著者、ジム・コリンズ氏によると、企業の衰退は、成長によるおごり、規律なき膨張、リスクと危うさの否認、ひたすら救世主にすがる、の4段階を経るそうです。


 2010年1月20日付日経新聞の社説で、日本航空のたどった過程が、まさにそうだったという指摘がされていました。


 急成長している間に見えなかった(見ようとしなかった)問題点が噴き出し自壊してしまうというのは、何も企業に限ったことではないのでしょう。


 私の破綻企業の経験では、パシフ○ックホールディングスがまさにこの過程を経たように思います。


 好景気にどんどん事業を拡大し、不景気が来て困った事態に陥り、最後はひたすら「走出去」戦略による中国投資家の投資にすがっていました。w


 結局、投資を見送られ、あえなく破綻。


 トヨタ自動車の章男社長は、トヨタが現在、ひたすら救世主にすがる段階であると危機感を訴えていました。


 最強企業といわれたトヨタにも落日の面影。


 しかし、経営トップに危機意識があり、それを社内で共有できている間は大きな問題はないかなと思っています。


 トップが作業服を着なくなったら、縁切りの準備をした方がいいかもしれません。w


 話が逸れましたが、ここに一時期、「分散」の観点と山っけから保有していた日本航空について、反省を込めて思うところを書き残しておこうと思います。



 日経ビジネス2009年5月25日号の「敗軍の将、兵を語る」に、S○Sの社長代行が破綻に至った経緯を寄稿されていました。


(物欲消滅というタイトルの号です。)


 ひとごとではないので、思わず熟読。w


 ハーバードビジネススクールのご卒業なんですね。


 金太郎氏は、ここの卒業者には痛い目にあわされっぱなしです。ww


 一体、何を教えているのか、興味はあるのですが、いかんせん入って確かめるには脳みそが足りません。w


 でも、ふ○ちんでのビジネスのやり方ではないか、との想像はしています。


(想像ですがかなり自信を持っています。そのためにどんな訓練をしているのかは、非常に興味のわくところです。バフェットじいじも盟友のマンガーじいじも、投資にロケット科学者のような頭脳はいらないと口を酸っぱくして言っています。ビジネスも同じで、ハーバードビジネススクールを主席で卒業した人間と、バークシャー傘下のネブラスカファニチャーマートを創業した故ミセス・ブラムキン(移民で、まともな教育も受けられなかった人です)のどちらがビジネスをうまくやれるかと聞かれたら、ミセス・ブラムキンだというのがバフェットじいじの考えです。金太郎氏もそう思います。)


 話が逸れまくりましたが、内容は大変示唆に富むものでした。


 いつも読んで下さっている方は、是非、読んでみて下さい。


 資金繰りに窮していく様子が生々しく語られています。


 まだ200人の従業員さんの再就職が決まっていないとのことで、早く何とかしてあげて欲しいです。


 どこか半導体関連で余裕のあるところはないんですかね。


 さて話を本題に戻して、以前、金融危機の最中に社長交代劇があって不安を感じたという話は書きました。


 その時は、創業者が会長として後ろに控えるのだから大丈夫だろうという思いがありました。


 ところがどっこい、実際は創業者が体調を崩されての交代だったようです。


(もちろん、こんな話は事業報告書には報告されていませんでした。このように、基本的に事業報告書には悪い話は書かれません。)


 そのことが経営の機動性に影響したかもしれないという反省の弁も述べられていました。


 ここでまず一点。


 創業者や長期政権を担ったカリスマ経営者が引退する時に注意。


 事業継承のための準備が完璧に進んでいて、すぐに代わりが勤められる人間を育てていればいいのですが、今回のように同族若年のトップとなると、代替わりの時期を相当吟味しておかないと荷が重すぎるということになりかねません。


 というより、自分がいつ倒れてもうまく回るようにしておくことは、経営者の最も大事な仕事の1つ。


 バフェットじいじも傘下企業のトップに、何かあったとき誰に事業を任せるのかを書面にしておくよう指示し、自身も後継者を書いた紙を密かに保有しているようです。


 結果論ですが、今回、代替わりにかなり問題があったように感じています。


 次に、繰り返し語られている資金繰りの逼迫。


 しかし、これは、売上高の変動が大きく赤字体質で、借金に頼らなければ事業継続ができないビジネスモデルしか築いていなかったことの裏返しではないかと思います。


(借金に頼るとなると大事なのは金融機関でしょうが、バブル崩壊この方、頼りになる金融機関があったでしょうか。きちんと税金を納めている頼りになりそうな金融機関ほど、このようなリスクの高い貸出先は選んでいないのではないでしょうか。ちなみに主要大株主には、み○ほコーポレート銀行、南○本銀行の名前がありました。見捨てられちゃったのね~。名前は忘れんどぉ~。)


 この手のビジネスをやるのであれば、分厚い自己資本に極限まで切りつめた固定費、さらに業績の変動を抑えるような安定的な収益源の育成が必須なのだと思います。


 さらに、金太郎氏が魅力を感じた太陽電池製造装置については、この社長代行が収益源の多様化のため、先を見据えて育成しようとしたビジネスだったようですが、技術陣との連携がうまくいっていなかった様子がうかがえます。


 結果、開発も遅れてしまったようです。


 開発と販路構築をもっと早くやっておけば、主力事業の売上高の蒸発にも対応でき、このような事態は避けられたかもしれません。


 とかく新しい事業へ進出するとなると反対にあうものですが、その反対が命取りになった感じです。


 最後に、金太郎氏の反省から一言、「身近でうまくいっているビジネスを探しましょう。」


 無論、これからもうまくいく保証はありませんが、少なくとも「自分が必要とし、不特定多数の人からも必要とされ、継続的に黒字を確保している事業」であれば、今回のような最悪の失敗は避けられると思います。


 うまくいきそうな事業を育成しているからといって、本業の方が頼りないのでは本末転倒です。


 株式投資で夢を買うのはいいのですが、夢に賭けるならその夢を叶えてくれる企業体は吟味すべきでした。


 もちろん、これはビジネスや投資をほとんど理解していなかったことに原因があります。


 この意味で分散投資は正しい面もありました。


 少なくとも、潰れる企業への集中投資は避けられたからです。


 以上、地獄への行き方を熟知するための1つの参考例でした。


 ちゃんと生かしてねん!


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